皆さんはTOEICの勉強でどんな問題集を、どんな風に解いていますか?その解き方でスコアは伸びていますか?
世にいう論争で
「1冊の問題集を何度も解き尽くす」
「沢山の問題集をそれぞれ1回だけ解いて行く」
どちらがよりスコアの伸びる勉強の仕方なのでしょうか?自身の経験に基づいて比較してみます。
1冊の問題集を何度も繰り返し解き尽くす
「これ!」と決めた問題集を何度も何度も飽きても解き続ける勉強法です。1回解いただけで全てを理解できる人は恐らくまれでしょうから、2度、3度と解くことによりその問題集の内容をより多く理解できるようになるはずです。
1回目:60%の理解 → 2回目:80% → 3回目:90%といった感じで理解力が向上していくはずです。
1冊で同じ問題を解き尽くす事のメリット
著者の伝えたい事を理解できる
1冊の問題集には著者が伝えたい事が詰まっています。それはスコアを上げるための大切な提言だったりしますから、伝えたい事をきちんと理解し切る事には大きな意味があります。
何回も解くことで、その伝えたい個所を理解できる可能性が高まります。
自信が培われる
最初は全く解けなくとも何度か解くことですんなり理解できるようになります。それは自信につながり次の勉強へと繋がっていきます。
人間というもの、理解できない事があれば不安になりますし、それが続けばやる気の喪失にも繋がってしまいます。
出費は最低限
1冊を解く事に時間を使えば最低限の教材で事足ります。それはお金がかからない事を意味します。
懐事情が厳しい場合は特定の少数の精鋭問題集をしゃぶりつくすように解く、というのはアリです。
1冊を解き尽くす事のデメリット
複数回解いても理解できる割合は減っていく
1回解いた場合に6割理解できたとしたら、2回目にはその問題集を8割がた理解できるとしましょう。
しかし2回目に理解できたのは、全体のほんの2割程度でしかない事になります。もし同じくらいの時間を掛けて解いていたとしたら、ちょっともったいないと感じてしまうでしょう。
しかし2回目は解く時間も短縮するはずですし2回目のその2割に大切な内容が含まれていれば、何度も解く意義はあると言えます。
飽きる
同じ問題集を3回も解けばもう恐らく飽きてしまう事でしょう。もちろんまだ理解し切れていない部分があればさらに解くことは有効ですが、人間というもの飽きてしまったことに対するモチベーションの維持はなかなか難しいものがあります。
イマイチな質の教材を解き続けてしまう可能性がある
TOEICの教材は珠玉混合です。手に取った問題集が微妙だったり自分に合わなかったりした場合にそれを解き続ける事はスコア向上を妨げる邪魔にすらなり得ます。
イマイチかどうかはやってみないと分からない事がネックですね。少数の問題集しか解いたことがなければ、もしかしたらイマイチかどうかすら判断不能である可能性もあります。
沢山の問題集をそれぞれ1回だけ解いて行く
次々と問題集を買いそろえ1回解けば次の問題集へ、と渡り鳥のように解いて行く方法です。解く度に新しい問題に出会えますから、全て新鮮な気持ちで解いて行くことが出来ます。
1回しか解かない場合、その問題集への理解度は100%とはいかないでしょうが、次々と評判の良い問題集を解いて行くことで、それぞれのエッセンスを吸収することは可能でしょう。
理解力に自信のある方は、こういう解き方もアリです。
沢山の問題集をそれぞれ1回だけ解いて行く事のメリット
その問題集のポイントを抑えられればOK
著者の伝えたい事を捉え切る嗅覚があれば、そこを押さえて沢山の問題集を解くことで多量のポイントを押さえる事ができます。
ポイントを押さえて自分の血肉にしていければ勝ち、です。
常に新しい問題に出会える
飽き性な人には何度も同じ問題を解く事が精神的に耐えられないかもしれません。であれば、100%理解できなくとも真新しい問題を次々と解いて行く、というやり方が合っている人はいるでしょう。
100%でなくともそれなりに理解できるとすれば、TOEIC本番での多様な問題への対応力を養う意味でも、どんどん異なる問題を解いて行くやり方は試してみる価値はあります。
沢山の問題集をそれぞれ1回だけ解いて行く事のデメリット
1冊の問題集が言いたい事を完璧には理解できない
1回解いただけではその問題集の内容を理解し切る事は難しいでしょう。中途半端なまま次の問題集へ進むことになる可能性があります。
少なくとも「まだあんまり理解出来てないな」と感じてしまう問題集を、もう解かずに放っておくというのは危険でしょう。
沢山の問題集の異なる主張を吸収し切れるか
各問題集で著者の主張は人それぞれ、異なっています。
「Part7はスキップ読みで解け!」
「長文は精読で全部読め」
「英語はしっかり訳せ」
「英語は英語のまま理解しろ!」
こんな感じで言ってる事が正反対の問題集も数多いです。1回解いただけでこの異なる主張を全て自分なりに咀嚼して吸収するのは厳しいかもしれません。
異なるやり方に振り回されないよう注意が必要です。自分に合ったやり方が何なのかを吟味する必要があります。
自分の弱点が把握できない
次々に新しい問題を渡り歩く場合、自分がどういった問題に弱いのかの分析がおざなりになる可能性があります。
すると新しい問題と言っても自分が得意な問題ばかり解くことになってしまえば、いくら解いても弱点を克服できない可能性があります。
出費がかさむ
たくさん問題集を買えば単純にお金がかかります。
まぁ、市販の問題集であれば10冊買っても2万円~3万円程度、通信教育やスクールであっても、手ごろな所なら2万~5万円程度で受講可能でしょうから、そこまで気に病む事ではないかもしれません。
TOEIC問題集、おすすめの解き方はコレだ!
「1冊の問題集をとことん解く」のも「沢山の問題集をそれぞれ1度だけ解く」のも一長一短です。
どちらかだけ、と決め込むのではなく、バランスを取って取り組んでみてはいかがでしょうか。
快晴さんぽのおすすめは玉虫色の結論のようになってしまいますが、
「沢山の問題集をそれぞれ3度ずつ解く」
です。
1冊につき3度解けばその問題集への理解度は90%程度になるでしょうから、丁度いい回数だと考えています。
もちろん理解が進まなければ4度、5度と解き続けるのが効果的です。実際に私はZ会の「速読速聴・英単語 TOEIC TEST STANDARD 1800」という英単語帳を、6回か7回くらいは繰り返しました。
速読速聴・英単語 TOEIC TEST STANDARD 1800
英単語を覚える事、読解スピードを速める事、シャドーイングの訓練を行う事など、この英単語帳で出来る事・やるべき事が多量にあったからです。その分レベルが上がったのを実感できました。
このように問題集の使い方が多様な場合、それらのやり方をとことんやってみる、というのは効果的です。
さて現実的ではないですが「1冊の問題集をとことん解く」のと「沢山の問題集をそれぞれ1度だけ解く」どちらかしか選べないとしたら私は後者「沢山の問題集をそれぞれ1度だけ解く」を選びますね。
それは今の私がある程度「TOEICを分かっている」からです。ある程度TOEICを理解しているのであれば、どんどん問題を解き進めることはスコアを上げるための有効な方法になり得ます。
逆に400点未満くらいの方であれば、しっかりした教材をとことん何度も解くのが良いでしょう。その問題集が言いたい事を全て吸収できればTOEICの点の取り方が分かってくるからです。
結局は、
「沢山の問題を繰り返し解く」
というのが一番効果的です。当たり前みたいな結論ですが、やはりこれが王道にして最強であると確信しています。量をこなして質を高める、まさに「量質転化」です。
100%を目指す必要はありませんが1冊につき80~90%程度理解出来たら、次の新しい教材に移って新鮮な問題をどんどインプットしていきましょう。
習慣化して継続すればおのずとスコアアップは付いてくるはずです。
最後までお読み頂きありがとうございます。もし少しでも役に立ちそうだと思われたら、ソーシャルメディアでの共有をお願いします。
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