TOEICの勉強をしていれば解いたことのない人はいないのではないか、というほど広く浸透している感のある公式問題集。
もしも「気にはなってるけど使ったことない!」という人は手に取ってほしいと思います。なぜなら、試験本番に一番近い問題を解くことが出来る、それが公式問題集だからです。
試験本番前は時間を計って解く人も多いだろう
今回はTOEICの公式問題集を使ったおすすめの活用法をご紹介したいと思います。
TOEICのスコアを伸ばしたい方はぜひお試しください。
TOEIC公式問題集とはどんな問題集か
TOEIC公式問題集は、TOEICの開発・制作元であるETSが本番のTOEIC問題作成と同じ手順で作った練習テスト2回分を収録している問題集です。
リスニング音声も本番と同じ公式スピーカーが担当していることから、本番とほぼ同等の難易度・内容の問題を解くことが出来ます。
いわゆる”本番に限りなく近い模試”と言っていいかもしれませんね。問題の質はまさに試験本番そっくりといっていいでしょう。
この公式問題集は1冊3,000円程度と結構値がはります。これを買って1回解いて終わり、というのではもったいなさ過ぎです。しゃぶりつくす位の勢いで使い倒したい所です。
この公式問題集について、「王道的な使い方」から、「ほー、こんな使い方が・・・」といった方法までいろいろとご紹介したいと思います。
公式問題集を効果的に使う事でスコアを飛躍的に上げることが出来るのです。ぜひ参考にしてください。
2018年12月現在は、新形式対応の公式問題集が5冊登場しています。
全部買うのもきつい
という場合は最新の方から買っていけばよいでしょう。
↓「TOEICテスト公式問題集 新形式問題対応編」2016/2/18発売
↓「公式 TOEIC Listening & Reading 問題集 1」2016/10/14発売
公式 TOEIC Listening & Reading 問題集 1
↓「公式TOEIC Listening & Reading 問題集2」2017/2/17発売
公式TOEIC Listening & Reading 問題集2
↓「公式TOEIC Listening & Reading 問題集2」2017/12/8発売
↓「公式TOEIC Listening & Reading 問題集2」2018/10/10発売
TOEIC公式問題集の効果的でおすすめな活用法
ではさっそく、「使い方」を見ていきましょう。これは!という方法があると嬉しいです。
時間を測って解く
王道の使い方ですね。
TOEICテスト本番はリスニング45分、リーディング75分です。ストップウォッチ等で時間を測って解くことにより、本番と同じ「時間の焦り」を体感することが出来ます。
特にTOEICをあまり受けたことがなく、時間感覚に乏しい人は、1回は時間を測って解いてみて欲しいですね。時間が確保できない時は、リスニングとリーディングを続けてではなく、分けて解くのもアリです。
時間を測って解く際、
リスニングであれば、ナレーターが「Directions(注意書き)」を読んでいる間に先読みしたり、問題をテンポよく解いていくために一つの問題をマークしたら次の問題の先読みを始める、などの本番さながらの解き方をしましょう。
リーディングであれば、パート5・6・7のそれぞれを何分で解くかを予め決めておいて、実際にその時間通りに解けるかを実践してみましょう。自分の設定した時間配分が無理目だな、と感じる場合は微調整するのです。
↓時間配分についてはこちらを参考に。
時間配分については試験本番で初めてやろうとしてもうまくいきません。事前の勉強の中で時間配分をしっかり体に叩き込んでおきましょう。
ちなみに時間を測る時は、言うまでもなく邪魔が入らない場所・時間帯を選びましょう。私は家で勉強する際は家族の邪魔(といっては言葉が悪いか)が必ず入るので、時間を測って解くのはなかなか困難でした…。
今の自分の実力・スコアを把握する
200問という本番と同じ問題を解くからには、ぜひスコアに換算して自分の立ち位置を明確にしておきたいですね。
公式問題集で650点取れたとしたら、試験本番では700点を目指せそう!、といった指標として使えます。
とはいえ、思いのほかスコアが低かったとしても気を落とすことなく勉強を続けたいものです。勉強し続けることによりスコアは確実に上がるのですから。
↓スコアの換算についてはこちらの記事を参考に
自分の強みと弱みを把握する
やみくもに勉強するより、自分の勉強すべき場所をはっきりさせて上で重点的に勉強出来れば、ガンガンスコアが上がるというものです。
例えばパート1の問題がいつも半分くらいしかとれない、という事であれば、パート1の問題を多数収録する問題集を使って解いてみる、という弱点補強が可能です。パート1は問題数が少ないですが、確実に正解しておきたいパートですから「パート1得意!」というレベルまで上げたいですね。
↓リスニングのおすすめ問題集についてはこちらを参照
また、文法が得意だからパート5は結構早く解くことが出来る、という事であれば、パート5の配分時間を削ってパート7に上乗せする等出来ますね。テスト本番の前に自分にしっくりくる時間配分を考えることが出来るのです。
とにかく何度も解く
どんな問題集もそうですが、特に公式問題集は、1回解いて終わり、ではもったいないです。
「飽きてしてまって、もうみたくない」というレベルまでやり込む事でスコアの底上げが可能になります。
私も900点を取るまで公式問題集は何度解いたかわからないほど解きまくりました。
しかし何度も解くと問題や解答を覚えてしまいますよね。
そんな時の工夫としては、リスニングであれば音声スピードを1.2倍くらいに上げてもしっかり理解しながら解けるか、リーディングであれば本来75分の所65分に短縮してもきちんと英文を読み切って解けるか、などと負荷を上げていくことをおすすめします。
実験をする
せっかく本番とほぼ同じ問題ですから、自分に合った解き方を見つけるためにいろいろ試行錯誤してみることをお勧めします。
例えばリスニングでは今の問題に集中して、次の問題の設問の先読みはやめてみる事により、自分に合う・合わないを判断するといった実験や、リーディングの解く順番をいつもと変えてパート7→パート6→パート5と解いてみる事で、解きやすくなるかどうかを確認してみる、といった実験です。
自分にしっくりくる解き方を見つけられるかどうかがスコアアップにも関わってきます。
スコアを上げることにどん欲になりましょう。
マークシートはコピーを取って使おう
マークシートは各テストに一組ずつ付いていますが、ぜひコピーを取っておきましょう。というのも、紹介したように公式問題集は何度も解くことでその真価を発揮しますから、何度も解けるようにマークシートを複製しておくわけです。
実際にマークする、というのは試験慣れするという意味でも有効ですよ。といいつつも、マークシートに慣れてしまえばマークにこだわらなくても良い、とは思います。時間効率化のためにテスト時間120分からマークに必要な総時間(5分くらいですかね)を削って解きまくる、というのも戦略としてはアリですね。
登場する単語は全て覚えよう
公式問題集に登場する単語は、試験本番でも目にする可能性が高いと言える単語ばかりです。語注もついていますので、知らない単語があればこの機会に覚えてしまいましょう。
一度解いただけでは覚えきれなくても、何度も解いて何度も頭に入れれば、自然と覚える事が出来るでしょう。
ひっかけ問題のパターンを体に染み込ませる
本番と同じパターンのひっかけが出るわけです。
例えばパート2では、問題音声で登場する単語と似たような発音が入っている選択肢は正解になりにくい、といったひっけかです。
↓ひっかけについてはこちらも参考に。
自分が間違えた問題は、なぜ間違えたのかをよく整理して、再度解く時にその記憶を瞬時に呼び起こすことで、間違わない脳を作り上げていきます。
引っ掛けを回避する脳を作り上げるのです。これが本番にも効いてきます。
オーバーラッピング、シャドーイングに活用する。
この使い方をしていない場合はかなりもったいないです。リスニングのスコアを一気に押し上げる勉強法、それがシャドーイングです。シャドーイングの前段でオーバーラッピングというやり方も行うとなお効果的です。
いわゆる「音読」の部類に入る勉強法で、自分で発音することで「聴く」事に対する理解力を上げていく効果が高い勉強法になってます。
私はこの勉強法を取り入れた効果により1か月間でリスニングスコアを300点から460点まで上げる事が出来ました。急激な伸びを経験しました。おすすめの勉強法です。
オーバーラッピングもシャドーイングも簡単に出来る勉強法ですのでぜひ積極的に取り入れてみてください。特にパート3とパート4の文章が、シャドーイングを行うのに適した分の長さだと思います。
↓オーバーラッピングとシャドーイングの詳しいやり方はこの記事を参考にお願いします。
パート7で読むスピードを測る
パート7ではぜひ読書速度(読むスピード)を測ってみて欲しいです。
皆さんはパート7を斜め読みや部分読み(飛ばし読み)で解いていませんか?斜め読みや部分読みではどうしても解答精度が落ちてしまう、と感じている方も多いと思います。
であれば、文章を全て読んで解答することにより漏れなく問題文と設問を結び付けてしまえるので解答精度は飛躍的に上がります。といいつつ、中々難しいですけどね・・・。
↓斜め読み・部分読み・飛ばし読みの弊害はこちらを参照
読書スピードを上げるには多読が必要になってきますが、まずは自分の現状を知る事が大切です。
読書速度にはwpmという単位を使います。wpm:words per minute、つまり1分間に読める単語数、という意味ですね。パート7の英文を全て読んだ上で解答するには160wpm~180wpmの読書速度が必要と言われています。英文量が増えてきていますので、これ以上の速度が必要となってくる可能性もあります。
↓読書速度についてはこの記事を参考にどうぞ。
公式問題集でぜひ、自分の読書スピードを測ってみてください。いくつかパート7の問題を時間を測って読み、読書速度wpmを算出します。そして平均化すれば良いのです。150wpmくらいの方であれば精度を保ちつつもう少し速度を上げれば良いでしょう。
100wpm未満の速度でしか読めていない人は、読む訓練が必要と思われます。もし英文和訳をしてしまっている、つまり英語を日本語に訳してしまっている場合は読書速度低下の要因になりますので、「英語を英語のまま理解する」ことを意識して読んでほしいです。
↓英語のまま理解することの大切さは次の記事を参照してください。
Directions(注意書)をここで読んでおこう
本番ではこのDirectionsって聞かないですよね。各パートを解く際の注意書きが書かれていますが、これが読まれている間に先読みなどをしている人も多いと思います。
とはいえ、一度くらいは何が書いてあるのかをしっかり読んで理解しておいた方が良いです。「テスト用紙には書き込みしないでね」といった大切なことがサラっと書かれていたりしますので。
新形式より前の公式問題集
Vol.1~6は、新形式の前の試験用に発売された公式問題集です。新形式特有となるPart 3・4の「意図問題」「図表問題」、Part 6の「文選択問題」、Part 7の「文位置挿入問題」「トリプルパッセージ」といった問題はもちろん収録されていませんが、ここで登場する問題は現在の新形式テストでも全て出てくる問題ですので、これらを解いておくことはスコアの上乗せに有効でしょう。
特に発売が現在に近く、評判の良かったVol.4、Vol.5、Vol.6を掲載しておきますので、興味のある方は手に取ってみてください。
↓TOEICテスト新公式問題集〈Vol.4〉2009/8/1発売
↓TOEICテスト新公式問題集〈Vol.5〉2012/6/1発売
↓TOEICテスト新公式問題集〈Vol.6〉2014/11/12発売
新形式公式問題集を解いたうえで余裕があればやっても良いと思いますよ。
公式問題集をとことん使い倒す方法は見つかりましたか?
いかがでしたか。とにかく1回解いて「こんなもんか」で終わらせることなく、繰り返し解いて自分の血肉にしていって下さい。解き方を変えて実験してみるなど、自分なりの様々な工夫を施しながら活用できると良いと思います。
一つでも使えそう、という活用法が見つかったならば幸いです。皆さんのスコアアップの一助にしてもらえればと思います。
まとめ
・公式問題集は試験本番に一番近い問題が2セット収録されている!
・1回だけ解いて終わり!はもったいない!色々な活用法を実践しよう!
・王道的な使い方から意外な使い方まで、自分に合った方法で使い倒そう!
最後までお読み頂きありがとうございます。もし少しでも役に立ちそうだと思われたら、ソーシャルメディアでの共有をお願いします。
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