TOEICのリスニングが苦手、という人は多いです。そしてその苦手意識から英語・TOEICの勉強を諦めてしまう人も後を絶ちません。
日本の教育は英語を「読む」ことに力点を置いているので、無理もない事なのかもしれません・・・。
実際にTOEICを受けてみても、
「TOEICのリスニング、全く何を言ってるか分からねぇ」
「リスニング、速すぎて置いて行かれる・・・」
「リスニングのスコアが全く伸びない・・・」
そんな風にTOEICリスニングの壁に阻まれている方も多いと思います。今回はこのような悩みを抱える方々に、とっておきの内容でお送りしたいと思います。
私もかつては全く同じでほとんど聞き取れず、半分以上当てずっぽうでマークしていました。
そしてリスニングの勉強を重ね、そんな私でも95%くらいは自信を持って答えられるようになりました。
そう、リスニング能力を飛躍的に上げるための勉強法があるのです。私が実践してきたリスニング勉強法の中でまさに「最強」です。
TOEICスコアが上がらないとお嘆きのあなたの勉強法の中に取り入れて貰えればと思います。
TOEICリスニングに絶大な効果を発揮した勉強法、シャドーイング
ここではTOEICの勉強法の中で最も役に立った方法をご紹介します。900点を取るために、自分が最も力を入れた勉強であり、「短時間」で「大きな効果」を得られた勉強法になります。
それはずばり!
「シャドーイング:Shadowing」(シャドウイング)
です!
なんだ、そんな事か、という事なかれ。
3か月の勉強で最も力を入れたのがこの「シャドーイング」であり、英語耳・英語脳を作るために最も効果的でした。個人的にはTOEICにおける「最強の勉強法」と自負しています。
自分ではTOEICリスニングにおける「最強の勉強法」と信じています。英語の勉強法として、「音読」というのが良く言われますよね。一口に音読と言ってもその方法により名称が異なっていまして、その一つがシャドーイングなのです。(他にもオーバーラッピング等があります)
その効果は、というと、
リスニング200点台後半レベル → 1か月で460点
まで急激にスコアが伸びました!リスニングスコアにして180点くらいの伸びでしょうか。まさに効果は絶大でしたね。ぜ・つ・だ・い☆
「シャドーイングって何?ボクシング?」
「シャドーイングかぁ。聞いたことはあるけど面倒くさそう。本当に効果あるの?」
「やったことあるけど、大して効果なくてすぐやめちゃったな・・・」
と思っているそこのあなた!この記事だけでも読んでください!
自分も最初食わず嫌いでした。シャドーイングの効果に懐疑的だったのです。しかし何か勉強法にもブレイクスルーがないと900点は厳しいのではないか、という事で取り入れた勉強法でした。
ぜひ騙されたと思って1か月続けてみてください。あなたの勉強の中に取り入れてみてください。
シャドーイングの方法
シャドーイングはとっても単純です。単純ではありますが初心者にとっては簡単ではありません。しかし続ければ一気に英語の力が伸びる事は間違いありません。
そのやり方を書いてみます。
端的に言えば、
①英語を聞く
↓
②スクリプト(文章)を見つつ音声と同時に発音してみる
↓
③スクリプトを見ずに、音声の1秒遅れ位で追っかけ発音する
これだけ!です。単純でしょ?とは言いつつ、もう少し詳しくやり方を説明します。
その1. ふつうに英語を聞く
まずはリスニングのPart3・4位の長さの英文の音声を普通に聞いてみましょう。公式問題集や特急シリーズを利用すると良いと思います。
この時点で全てを理解できていなくても問題ありません。解説を見て、意味は理解しておきましょう。
その2. スクリプト(文章)を見つつ音声と一緒に発音してみる
次に、スクリプトを見ながら、聞こえてくる音声をマネします。これは普通に発音できるようになるまで何度か繰り返しましょう。
もし難しいようなら、音声は無しで、スクリプトだけ見て発音しながら読み込んでみましょう。読めるようになったら、音声を聞きながら同時に発音する、ここまでやってみましょう。
この、音声を聞いてスクリプトを見ながらの発音を、オーバーラッピングと呼びます。
その3. スクリプトを見ずに音声の1秒遅れ位で追っかけ発音
最後に、聞こえてくる音声だけを頼りに自分の口で発音してみます。これがシャドーイングです。
1秒位遅れて追いかけていく感じです。恐らく最初は、始めの数単語を発音しただけで、その後は
「あ、、え、、、fa、、あーーーー、だめだこりゃ」
てな感じで全く付いていけないのではないかと思います。
それで良いのです。最初から出来る人はいません。私も最初は全く発音できませんでした。最初はむしろ失敗でいいのです。失敗することによりどこを直せばいいのか分かってくるはずですから。
英文の80%程度を発音できるようになるまで何度も繰り返します。これにより、耳と脳に英語が浸透していくわけです。100%を目指す必要はありません。80%まで発音出来たらどんどん先へ進みます。
たまに「100%発音できるようになるまで同じ英文で繰り返しましょう」という意見も見るのですが、これは効率が悪いです。何より飽きてしまって続かないですよね。
ある程度発音出来たら先へ進むことで、どんどん新しいインプットをしていきます。これにより、脳に新鮮な英文が絶えず流れ込むことになり、英語が浸透していくことになるのです。
ただし、設問になっている箇所が聞き取りにくい場合は、聞き取れるまでシャドーイングを続けた方が良いでしょう。本番でも問われやすい場所のはずですから。
シャドーイングを行うには音声を確実に耳で捉え、頭で英文を並べ、自分の口から発する必要がありますから、必然的に聴覚に意識が集まり、細部まで聴こえるようになってきます。聴こえなければ音声として発音できないですからね。これがシャドーイングの神髄です。シャドーイングを繰り返すことで、リスニング力がガンガン上がっていくことになるのです。
↓電車の中でシャドーイングを行う方法はこちらの記事!
↓ウォーキング中のシャドーイングについてはこちらの記事!
シャドーイングの教材は何を使おうか~鬼の変速リスニング~
題材はPart3・4の英文が最もポピュラーだと思います。長すぎず短すぎず丁度いい英文量です。標準問題集や特急シリーズの音声を活用すると良いと思います。
シャドーイングに慣れてきたら、Part7用の少し長い英文も取り入れていきましょう。CDはパソコンに取り込んでおくと気軽に使えると思いますのでリッピングお勧めです。
また、シャドーイングの効果的な学習法として、「音声のスピードを変えて」みることもお勧めです。
パソコンでもスマホでも、音声スピードを変えられるソフトウェア・アプリはフリーでいろいろありますので活用してみると良いでしょう。
音声のスピードに発音が付いていけない時は、スピードを遅くしてみるといいと思います。逆に通常スピードに慣れたら、スピードを1.2倍程度にするとマラソンにおける高地トレーニングと同様の効果が得られます。
つまり、早いスピードに耳と脳を慣らしておけば、試験本番の音声が遅く聞こえて聞き取りやすくなる、という寸法です。オーストラリア人のあの早口の音声がゆっくり聞こえるかもしれませんよ!(笑)
遅い音声から速い音声まで準備されていて、シャドーイングのトレーニング用に作られた「TOEICテスト Part 3&4 鬼の変速リスニング1」と「TOEICテスト Part 3&4 鬼の変速リスニング2」がお勧めです。
私も実際、最初のシャドーイング訓練には、この問題集(パート1)を使わせてもらいました(パート2が出てパート1の表紙が変わりました)。
講師の皆さま、シャドーイングがお上手です・・・
シャドーイングを行う上での注意点
最初は聞いて発音するだけで精いっぱいだと思いますが、慣れてきたら、英文の意味を「理解する」という事も意識してほしいと思います。
最初はとにかく聞いて発音するだけで手いっぱいだと覆いますが、2週間程度シャドーイング訓練を続ければ、なんとか英文を追いかけられるようになってくるはずです。そこまで来たら、英文の意味も頭で理解することを意識してほしいです。
もちろん、英語のまま理解しましょう。絵としてイメージする感じが良いですね。例えば「bicycle」という単語が聞こえてきたら、「自転車」という日本語ではなく、「自転車の絵」をイメージするという方法です。
聞く
↓
頭の中で英語のまま内容を理解する(場面をイメージとして捉える)
↓
同時に口から発音する
「聞いて」「理解して」「発音」出来たらもう完璧です!口から音がきちんと出てくるという事は、聞いて理解できている、という事ですからね。TOEIC試験のリスニングも恐くなくなりますよ!
自分の声が耳に入ってくるのがこのシャドーイングの良い所です。最初に聴こえた時に理解した英文を、再度自分の声で頭の中に届かせる事が出来るからです。
また、音声の再生に何を使うかですが、これは試験本番環境と同じくいわゆる固定スピーカーをお勧めします。
TOEIC試験本番はリスニング中に多少の雑音も耳に入ってきてしまいますよね。咳払いや試験官の作業等で。。
なので、最初は雑音が耳に入らないようイヤホンでシャドーイング、というのもアリですが、慣れてきたらスピーカーで行うと良いと思います。
↓おすすめスピーカーに関する情報はこちら。リスニング時の音声をクリアに聞くためのテクニック満載です。
シャドーイングの効果、利益
シャドーイングには効果・効能がたくさんです。
まず音声のインプットにより英語耳・英語脳が作られますので、TOEICに強くなるのは前述の通りですが、発音というアウトプットを伴いますのでスピーキングの訓練にもなっているのです。
↓シャドーイングにフル活用できる教材のご紹介はこちら
TOEICの次は英会話(ライザップイングリッシュなど)のトレーニングに進みたい、という方にとって、シャドーイングによる勉強はまさに一石二鳥と言えるでしょう。
シャドーイングが板についてくるまでの期間
恐らく始めの1週間はまともに発音できないと思います。
まさに「おー、あ、いー、、・・・」てな感じです。
2週間くらいでなんとか発音できるようになってきて、1か月もすると結構スラスラと、サマになっているのではないでしょうか。
シャドーイングが初めてであれば焦りは禁物です。じっくり取り組んでみましょう。きっと新しい境地にたどり着けるはずです。
実は、入社の際ののTOEIC受験時、速聴系の問題集で勉強していた事があったんですよね。その時はシャドーイングを知らず、ただ耳で聞くだけになってしまったのが悔やまれます。
当時シャドーイングを実践していたら、点数はもっと上がっていたはずです・・・。
↓独学では無理だな・・・と強く思う方は次を参考にどうぞ。
まとめ
・英語耳、英語脳を作るのに絶大な効果を発揮するのは「シャドーイング」
・自分のレベルに応じて、音声スピードを遅くしたり速くしたりしてみよう
・最初は出来なくて当たり前!地道に取り組んでみよう。騙されたと思ってやってみて!
最後までお読み頂きありがとうございます。もし少しでも役に立ちそうだと思われたら、ソーシャルメディアでの共有をお願いします。
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