さて、”パソコンいじりたい病”を患っている快晴さんぽが、またしてもパソコンを入手しました!
その名も「NEC VersaPro UltraLite タイプVG VK17TG-J」です。筐体には「VG-J」という印字がありますね。(リンク先は同等スペックのコンシューマー機LaVie Z LZ550/SSBです)
もちろん中古を格安で入手!♪
この機種の特長は
・14.9mmという超薄型
・795gという超軽量
なパソコンだという事です。もんの凄く薄型・軽量なんですよ。
こういう尖った製品、好き。
いや、持った感触が本当に薄くて軽いんですよ。
これを持った後に普通の1.3kgくらいあるノートパソコンを持ったら、
「何だこの重い塊は?」
と思っちゃいましたもん。1.3㎏の2.5cm厚くらいのノートパソコンだって軽量薄型だとは思いますよ?でもこのVersaProVGはその次元を軽く超えちゃってるんです。
”薄くて軽い”は正義です!
今回はこのVersaProタイプVGの外観からその薄さを確認し、その性能をベンチマークで測ってみたいと思います。
薄くて軽いノートパソコンが欲しい!
という方はぜひ参考にして下さい。
Lavie タイプZと同等の VersaPro UltraLite タイプVG「VG-J」
ビジネス向けに「VersaPro UltraLite タイプVG」というブランドで販売されているこの超薄超軽ノートPCは、コンシューマー向けにはLavie タイプZという名前で展開されています。
「VersaPro UltraLite VG VK17TG-J」に該当するコンシューマ機は「LaVie Z LZ550/SSB PC-LZ550SSB」となります。
今回入手したのはビジネス向けのタイプVGですね。
形状や軽さはタイプZもタイプVGも同等なのだ。
この薄さと軽さは、一度持ってみると病みつきになりますよ。
出張や旅行、帰省の際にノートパソコンを持って行く事があるのですが、今までは2.5cmかつ1.3kgくらいあるノートパソコンを持ち歩いていたんですね。
それでも薄くて軽い方だとは思ってはいたんですが、タイプVGという化け物はノートPCの薄さと軽さの概念を塗り替えてしまったわけですよ。
この薄さと軽さを一度体験してしまうと、他のノートPCを持ち運びたくなくなる・・・。
それくらい突き抜けた存在ですね。
「NEC VersaPro UltraLite タイプVG VK17TG-J」の外観と内部
まずはこのタイプVG VK17TG-Jの外観・内部を写真を交えてご紹介していきます。
重さはなかなか伝わらなが、薄さは存分に分かると思う。
タイプVGの外観
外観を見ていきます。
↓天板です。
それなりに細かい傷はありますが、致命的ではなく中古品としては上々だと思います。
↓そして裏ぶたです。
タイプZやタイプVGは裏ぶたのあまりの薄さとその材質から、熱で変形してしまう個体が結構あるみたいですが、こちらは一部にえくぼ状の小さい凹みはあるものの、それ以外の変形はほぼなく、上々と言っていいでしょう。
ちなみに、変形の原因の一つは空気をうまく吸えない事にあるみたいなので、空気の吸入口とデスク面の離隔を稼ぐために、ちょっとした「クッションゴム」を元から付いているゴム足の脇に追加で貼り付けました。
丁度写真の上の方ですね。
これによって空気の吸い込みをアシストするのだ。
↓利用したクッションゴムはこちらです。底面に空気吸入口や排気口があるノートPCで、机との間の隙間があまりにも狭いという場合は、こういったクッションゴムを追加する事で製品寿命のアップに繋がりますよ。
↓クッションゴムの活用方法について詳細を記事にしていますので参考にどうぞ。
↓キーボードとパームレスト部分です。キーは多少テカリがありますが、まぁこんなもんでしょう。パームレストも綺麗な方だと思います。
キーピッチは18mmなのでそこそこの広さは確保できています。配置は素直な方ですが、若干の違和感はあります。
例えば左下の「Fn」と「Ctrl」の位置って、一般的にはこの逆ですよね。Ctrlが一番左なのが普通だと思います。一応、BIOSでこの左右を逆転させられるのですが、最初からそうしておいて欲しかった謎の配置です。
そしてカーソルキー、つまり矢印キーも慣れないとちょっと違和感ありです。「↑」キーが「Shift」と「_」の間に入っちゃってるんですよね・・・。「_」を押そうとして「Shift」「↑」を押しがちです・・・。これも一般的なノートPCと同様に一段下に下げて欲しかったです。
まぁ極薄のボディを実現するためにキー配列に無理が出るのは仕方ない部分ではある。
キーストロークは1.2mmとなっていますが、押した感触はかなり浅いです。まぁこれは慣れですね。
↓全体を引いて撮ってみました。スッキリしたデザインですね。正に好みです。
↓右側面から見るとこんな感じです。この薄さ、分かりますか・・・!うっとりですよ(変態)
右側面には電源挿入部、HDMI出力、USB 3.0(TypeA)2基、ヘッドホンプラグがあります。
↓左側面はこちら。うむ、薄い!!
左側はシンプルで、ケンジントンロックと排気口、SDカードスロットがあるのみです。
まぁ、左右でこれだけインターフェースがあれば十分でしょう。
↓手に持ってみました。この薄さと鳥の羽のような軽さ・・・!!!
突起部分がほぼなく非常にスッキリしていて良いですね。
↓手に持って天板を眺めます。うっとり・・・。
という事で、タイプVGの外観をお伝えしました。
スッキリ・スタイリッシュな超薄のボディはそれだけで所有欲をそそります。
タイプVGの内部
超薄型のこのノートPCの内部を見てみます。
12個ほどのネジを外して内部へアクセスします。
↓タイプVGの内部です。
右上に超薄型のファンが搭載されています。負荷がかかってもそれほどうるさくはないですよ。
左側にmSATAのSSDが搭載されています。
そして下方に巨大な面積を占めているのがバッテリーですね。薄型筐体の場合はバッテリーの搭載に苦慮しますが、うまく薄型化しています。
メモリはマザーボードに直実装していますので、別途の増設や交換は不可となっている点が少し残念です。
極限の薄型化のためには仕方のない部分なのだろう。
とにかく薄型化のためにがっちり専用に作りました!!といわんばかりの内部ですね。
NEC VersaPro タイプVGのスペック
続いて本機のスペックを確認します。
いくら薄くて軽いからといって、あのもっさりCPU「Atom」を搭載していたのでは話になりません。
しかしVersaPro タイプVGはしっかりとCore iシリーズのCPUを積んでいます。性能は折り紙付きですよ。
↓スペックはこちらです。
CPU | Core i5 4210U(1.7GHz、ブースト2.7GHz) |
内蔵GPU | Intel HD Graphics 4400 |
メモリ | 4GB (DDR3L PC3L-12800シングルチャネル、交換増設不可) |
ストレージ | SSD 256GB(mSATA接続) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 13.3インチVA液晶(2560×1440ドット IGZO液晶/非光沢) |
無線機能 | IEEE802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth4.0 |
インターフェース | USB 3.0(TypeA)2ポート、SDカードスロット |
映像出力 | HDMI×1 |
OS | Windows10Pro 64bit |
バッテリー | 30Wh(リチウムポリマーバッテリー) |
サイズ | 31.9×21.7×1.49cm |
重量 | 795g |
CPUはHaswell Refresh世代の超低消費電力CPUであるCore i5 4210Uを搭載し、なかなかの性能を保っています。
メモリは交換・増設不可なので、せめて8GBあると良かったですね・・・。
そして重量が驚愕の795gです・・・!
改めてこのPCの軽さは際立っている。
そして厚みも1.49cmという極薄を実現しています。
素晴らしい薄さ。
CPU「Core i5 4210U」のスペック
個別パーツのスペックを確認してみましょう。
まずはCPU「Core i5 4210U」です。
似たようなスペックを持つ富士通のS904/H(i5 4300U搭載)と比較して見ていく事にします。
↓S904/Hのレビューはこちら。
↓CPUは同じi5ですが、周波数に若干の違いがありますね。性能への致命的な打撃にはならないとは思いますが、4210Uの方が周波数が低いわけです。
まぁ周波数が低ければ消費電力も減るので良しとしましょう。
↓マザーボードの比較です。あまり意味はないですが一応載せておきます。
↓メモリの違いです。同じDDR3、同じ4GBですが、決定的に違うのがChannelです。やはりVersaProVGのシングルチャネルは性能にネガティブに働きます・・・。後ほどベンチマークでお見せします。
CPU自体は超消費電力とは言えなかなかの性能が期待できそうだが、メモリのチャネル数だけがちょっと残念だ。
GPU「Intel HD Graphics 4400」のスペック
続いて内蔵GPUを見てみましょう。
↓i5 4210Uと4300Uは同じHD4400を搭載しています。
GPU自体のスペックはほぼ同じですが、メモリのチャネル数が影響してVersaProVGの方はメモリのバンド幅が狭いですね。
ストレージ「SAMSUNGのSSD」のスペック
ストレージも念のため見ておきます。
↓VersaProVGは256GBのSSDを搭載していました。
mSATAの速度はSATAと同じだ。
使用時間が全然違うのが面白い・・・。
中古ならではの発見です。
NEC LaVie VersaPro タイプVGのベンチマーク
それではお楽しみ、ベンチマークで性能を測っていく事にします。
同様にi5 4300を搭載した富士通S904/Hと比較する形で進めます。
CPUベンチマーク:CineBench R15
まずはCPUの性能ですね。おなじみCineBench R15で計測です。
↓ベンチマークの前にCPUのスペックを詳しく確認しておきましょう。
NEC VersaPro VG VK17TG-J | 富士通S904/H | |
CPU世代 | 第4世代Core(Haswell Refresh) | 第4世代Core(Haswell) |
CPUコア | Core i5 4210U | Core i5 4300U |
コア数/スレッド数 | 2/4 | 2/4 |
周波数 | 1.7GHz(ブースト2.7GHz) | 1.9GHz(ブースト2.9GHz) |
キャッシュ | 3MB | 3MB |
TDP | 15W | 15W |
世代も少しだけ違うのですが、周波数が違いますね。
↓シングル性能は4210Uが10%ほど負けていますが、マルチ性能はほとんど変わらないですね。
いずれにせよ普段使いには全く問題のない性能だ。
↓表にするとこうなります。
Cinebench R15 | NEC VersaPro UltraLite VG VK17TG-J | S904/H(i5 4300U) |
シングル | 98 | 110 |
マルチ | 223 | 232 |
↓CineBenchで負荷を掛けている時のCPU温度を見ておきます。
冷却機能が全く違うので参考値ですが、やはり筐体が極限まで薄いVersaProVGはCPU温度が高くなりがちですね・・・。
とは言え80度程度で収まっているので問題ないレベルと言えるでしょう。
やっぱり超低消費電力のUシリーズは発熱も低くて良いね。
3Dベンチマーク
続いて3Dの性能を測ってみました。
内蔵GPUのスペックを確認しておきます。
VersaPro VG i5 4210U | 富士通S904/H i5 4300U | |
GPUコア | Intel HD Graphics 4400 | Intel HD Graphics 4400 |
Shader数 | 20 | 20 |
Pixel Fillrate | 0.8GPixel/s | 0.8GPixel/s |
Texture Fillrate | 1.6GTexel/s | 1.6GTexel/s |
ベース動作周波数 | 200MHz | 200MHz |
最大動作周波数 | 1000MHz | 1100MHz |
メモリバンド幅 | 12.8GB/s | 21.3GB/s |
GPUのスペック自体は最大周波数のわずかな差を除いて同等ですね。
メモリバンド幅はGPUの差ではなく、メモリチャネル数による差です。これがベンチマークにどれだけの影響を及ぼすでしょうか。
ドラゴンクエストX
まずは内蔵GPUにはそこそこの重さのドラゴンクエストXベンチマークから見ていきましょう。
↓ベンチマーク結果です。(1280×720、標準品質)
VersaProVGの方が25%ほど劣る結果となりました。
GPU自体の性能はほぼ同等なのですが、メモリのバンド幅が大きく違うので性能に影響を及ぼしたみたいですね。
とは言え、それでも結果は「普通」となっているので遊べない事はないと思われます。
デビルメイクライ4
続いてデビルメイクライ4。
↓ベンチマーク結果です。(1280×720、DirectX10.0)
見えにくいので表にしてみました。(値はfps)
1280×720 DirectX10.0 | VersaProVG(HD4400) | S904/H(HD4400) |
シーン1 | 38.98 | 49.23 |
シーン2 | 35.55 | 46.14 |
シーン3 | 44.17 | 59.60 |
シーン4 | 28.72 | 35.35 |
こちらもやはりメモリバンド幅が影響して20%ほどの性能差が出てしまいましたね・・・。
3DMark2013
3D系ベンチの最後は3DMark(2013年発表)です。軽めのシーンから重いシーンまで3種類のベンチマークが走ります。
↓こちらも表にしてみました。
VersaProVG(HD4400) | S904/H(HD4400) | 性能差 | |
Fire Strike(重め) | 498 | 512 | 約3% |
Cloud Gate(中くらい) | 3,469 | 4,130 | 約15% |
Ice Storm(軽め) | 24,721 | 34,481 | 約30% |
ということで、重めのシーンだとGPU性能そのものへの依存度合いが大きいのかそれほど差はないですが、軽めのシーンだとメモリ性能に引っ張られて性能差が大きくなるみたいですね。
メモリのデュアルチャネルは大事だったんだな・・・。
それでも一昔前の内蔵GPUに比べれば格段に進歩していますから、軽めのゲームなら何とかこなせるレベルにはなっているでしょう。
Diskベンチマーク:Crystal Disk Mark
あまり意味はないですが、SSDの速度差も見ておきます。
↓Crystal Disk Markの結果です。
VersaProVG搭載のSSDの方が倍の容量あるので、構造的に速度が出やすいですね。
読み出しはSATA3.0の上限速度まで出ています。
広大なデスクトップを実現~超高解像度WQHD(2560×1440)IGZOのVA液晶~
VersaProVGは、13.3インチのディスプレイとしては希少なWQHD、つまり2560×1440ドットの液晶を搭載していますので、非常に広大なデスクトップを実現出来ます。
↓解像度の差のイメージをお見せします。
一般的な1366×768ドットのディスプレイと比べると雲泥の差ですね。
しかもIGZOのVA液晶なので視野角が広くて色味・発色が素晴らしい画面だ!
つまり、素敵なディスプレイを搭載している、というワケです。
ただ、ディスプレイサイズの割にデスクトップ解像度があまりに広大で文字が小さくなり過ぎるので、150%でスケーリングしています。
それでも十分広い。
↓或いはソフトウェアの力を使ってフォントサイズを大きくする事も可能です。
この方法であれば、スケーリングを100%のままにして使う事も可能です。
デスクトップが広いと余裕を持って使えますよ。
バッテリーの状態
VersaProVGは超薄型筐体ではありますが、30Whというなかなかの容量バッテリーを搭載しています。
着脱不可のバッテリーだ。
↓ただ、中古という事もあって実用量は規格値の1/3程度まで劣化してしまっていました。。
まぁ中古品なので仕方ないですし、それでも1時間程度は持ちそうという事で良しとします(笑)
バッテリーが完全に死んで充電不可になっている個体よりはマシだな。
ファンの騒音
再掲ですがこちらが内部です↓
ファンがあまりにも小さいので、ノイズもひどいのではと考えていましたが、そこまで煩くはないですね。
↓こちらも再掲ですが、CineBench実行中のCPUの温度です。
フルロードでも80度程度に収まっていますから問題ないレベルです。
超低電圧CPUのi5 4210Uであれば、これくらいの貧弱なファンとヒートシンクでも十分に冷やせるという事ですね。
低消費電力・低発熱のCPUは良いね。
まとめ~超薄型・超軽量のノートPC VersaPro UltraLite タイプVG VK17TG-Jはいかが?~
以上、所有欲をそそる「NEC VersaPro UltraLite タイプVG VK17TG-J」のレビューをお伝えしました。
この極薄の筐体と超絶な軽さは結構刺激的です。
普通のノートパソコンでは得られない感覚なのだ。
最新のLavie タイプZやVersaPro タイプVGは20万円とか30万円とか相当な値段しますので、ちょっと前の中古を入手してみるとお得です。
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最後までお読み頂きありがとうございます。もし少しでも役に立ちそうだと思われたら、ソーシャルメディアでの共有をお願いします。
コメント
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