小型パソコンをこよなく愛する快晴さんぽは、面白そうな超小さいパソコンに出会うと物欲に逆らえずについつい買ってしまいます。
今回、ヤフオクでSilverStone製のケースをまとった超小型PCを発見したので、思わず落札してしまいました(笑
ある程度実用的な超小型PCを見つけると、つい・・・。お遊び用PCや子供用PCに使えるし・・・(と自分に言い聞かせる)
この超小型パソコンの外観や内部、性能や使い勝手などをレビューしますので、ちっちゃいパソコンが好きな方は楽しんでいってください!
Haswell世代CPU:G3220を搭載した超小型PC~ASUS H81T~
入手した超小型PCの外観や内部を見ていきたいと思います。
ケースはSilverStone製のThin Mini-ITX用の超小型ケース「Thin Mini-ITXケース ブラック SST-PT13B-USB2.0」です。
その小ささにうっとり・・・。
マザーボードは「ASUSのH81T(Thin Mini-ITX)」、CPUはHaswell世代の「Pentium G3220」を搭載しています。小型PCにぴったりのローエンド寄りのCPUですね。
↓SilverStone製のケース。Mini-ITXではなくThin Mini-ITXのマザーボードが必要。
↓ASUSのThin Mini-ITXマザー「H81T」です。
↓Haswell世代の「Pentium G3220」です。そこそこのパワー。
超小型PCの外観~SilverStone Thin Mini-ITX用超小型ケース~
この超小型PCの外観を見ていきます。
↓上から見るとメッシュな感じになっています。このメッシュからファンが空気を吸い込んでいるようです。
↓手に持ってみるとこんな感じ。Lenovoの超小型パソコンM72とかに近いですね。良い感じに小さいです。
↓前面はシンプルです。電源ボタンとUSBポート2基ですね。
↓背面はこんな感じで、詰め込まれています。eSATAなんて珍しいモノもついています。ついぞ外付けでeSATAは使ったことないですね・・・。マザーボードはACアダプタで駆動するタイプですね。
超小型PCの内部
内部も見ていきましょう。
↓背面の手回しネジを2つ外すだけで内部にアクセスできます。
↓1cm厚の薄型ファン1基で冷却する形です。ヒートシンクも1cmくらいの厚みしかありません。
↓型番のよく分からないSSDがケースのパネル側に配置されています。SATAでの接続ですね。
という事で、外観と中身を見てきました。超小型の割に中はそれなりに空間がある、という感想を持ちました。
ただ、やはりヒートシンクとファンがかなり小さいので、排熱に問題ないかは若干気になりましたね。
超小型PCのスペック
今回入手したPCはIntel Core系第4世代であるHaswell世代のCPU、Pentium G3220を搭載しています。
CPU含め全体的なスペックをご覧ください。
マザーボード | ASUS H81T(Thin Mini-ITX) |
CPU | Pentium G3220(第四世代Haswell) |
iGPU | Intel HD Graphics(第7.5世代)EU数:10基 |
メモリ | 8GB(4GB×2枚デュアルチャネル DDR3 1600) |
ストレージ | 正体不明のSSD64GB |
CPUのスペック
↓G3220のスペックはこんな感じです。CPU-Zのスクリーンショットですね。
実際に使ってみると、廉価版CPUとは言え第四世代のPentiumともなると普段使いには十分だという事が分かった。
iGPUのスペック
G3220内蔵のiGPUはIntel HD Graphics(7.5世代)です。このiGPUはHaswell-CPUの中では最下層のiGPU(GT1)となっています。
↓スペック(GPU-Zのスクリーンショット)はこんな感じです。Haswell世代のiGPUの中でも一番下のGT1ですが、10基のEUを積んでいます。最大GFLOPSは192程度ですね。
3Dゲームをする以外であれば、動画視聴など何の問題もなくこなしてくれる有能iGPUです。
メモリ
↓CPU-Zのメモリ情報です。デュアルチャンネルで8GBが動作しています。
若干動作周波数が低い気がしますが、マザーがH81であるため・・・?まぁ安定動作していて実用には全く問題ないのでこのまま行きます。
ストレージ
↓CrystalDiskInfoの情報です。Galaxy?初めて聞きました。まぁデータを貯め込むような使い方をしないので、これをそのまま使います。
電源投入回数1868回ということなので、1日1回起動していた場合5年くらい使った感じでしょうか。まぁHaswell世代のPCなのでそれくらいになるでしょうね。
消えても問題ないデータしか保存しませんが、すぐに復元できるようにバックアップはしておきます。
ASUSのMini-ITXマザーH81TにはmSATA(6Gb/s)スロットもあるので、ストレージを追加する事も可能です。
ということで、超小型PCのスペックをご紹介しました。
必要最低限、といった風合いですが、そこそこ動いてくれるんですよ、これが。
続いてベンチマークや体感動作を確認していきたいと思います。
超小型PCのベンチマーク
では性能を見ていきます。
Haswell世代ではありますがグレードの低いCPUを積んだ超小型PCの動きはいかに!
CPUの性能
CPU「G3220」の性能を見ていきましょう。
↓Cinebench15の結果です。
シングルのスコアが100を超えていますし、普通にネットサーフィンやオフィスソフトを使う分には全く問題ないですね。
我が家のリビングPCであるLenovo M92(Core i5 3470T)と比較してみます。
Core i5 3470T | Pentium G3220 | |
開発コード名 | Ivy Bridge(第三世代) | Haswell(第四世代) |
コア数/スレッド数 | 2/4 | 2/2 |
周波数 | 2.9GHz/Turbo3.6GHz | 3.0GHz |
iGPU | Intel HD Graphics 2500 | Intel HD Graphics(Gen 7.5) |
iGPUのEU数 | 6基 | 10基 |
TDP | 35W | 53W |
末尾TのCPUは低TDPが魅力ですね・・・。
前世代とは言え、TuboブーストのかかるCore i5にどこまで太刀打ちできるでしょうか。
↓Cinebench15のスコアについて比較してみました。
Core i5 3470T | Pentium G3220 | |
シングル | 108 | 112 |
マルチ | 273 | 213 |
スレッド数が効いてくるマルチは4スレッドのCore i5に及びませんが、シングル性能はG3220が上回っていますね。
体感性能に効いてくるシングル性能がそれなりに高い、というのは大きなアドバンテージ。
↓Cinebench実行中のG3220のCPUコア温度も確認してみました。最大で57度程度までしか上がらないので全く問題ないですね。
Cinebench実行中は8cmファンが2000rpmくらいで回っているので、若干うるさいですね。今後機会があれば、このファンノイズの静音化にも挑戦してみたいと思います。
取り急ぎCPUグリスを塗りなおしました。
↓ファンとヒートシンクを取り外したところ。G3220が見えます。ファンとヒートシンクはドライバ一本で簡単に外せました。
↓取り外したヒートシンク。厚さは1㎝しかありません・・・。
↓使用したCPUグリスはみんな大好き「Arctic Silver5」です。
↓意外と粘性が高いのでちょっと多めにドロ。
↓ヘラで伸ばしてヒートシンク・ファンを元に戻して完了です。
↓Cinebench実行時の温度を測ってみました。ちょっとだけ下がったかな・・・?温度的には全く問題ないままです。
iGPUの性能
↓内蔵GPUのスペックを比較しておきます。
EU数(Shader数)はG3220の内蔵GPUが勝っていますが、Fillrate系がダブルスコアで劣っているんですよね・・・。これがCore系とPentium系の差でしょうか。
実性能にはどのように影響してくるでしょうか。
ドラゴンクエスト10
↓ドラゴンクエスト10のベンチマークを走らせてみました。そんなに重くはないベンチですが、内蔵GPUにとってはそこそこの負荷です。(解像度:1920*1080、標準品質で測定)
普通にG3220が勝ちましたね。
GT1という最下層のiGPUですが、CPUの世代が進んだことにより着実に進化しているようです。
ファイナルファンタジー14蒼天のイシュガルド
↓FF14蒼天のイシュガルドでベンチマークしてみました。内蔵GPUにとっては荷が重いベンチマークですね。(1920*1080、DirectX9で測定)
1.5倍近い差でG3220搭載のiGPUの方がスコアが高いですね。ドラゴンクエスト10と同じ傾向です。
ストリートファイター4
↓ストリートファイター4のベンチマーク結果です。派手は映像ですが負荷はそれほどでもありません。内蔵GPUにとって重いのは確かですけどね。(1920*1080で測定)
いずれにせよフルHDではゲームが出来るほどの性能ではありませんが、fpsを見ると1.2倍くらいの差になっていますね。G3220優位です。
デビルメイクライ4
↓デビルメイクライ4のベンチマーク結果です。これも派手ですが、そこまで重いベンチマークではないです。(1920*1080、DirectX10で測定)
同じDランクではありますが、fpsを見ると1.2倍くらいの差でG3220が優位となっています。ストリートファイター4と同じ傾向ですね。
以上、ゲームのベンチマーク結果を見てきましたが、概ねPentium G3220搭載のiGPUがCore i5 3470T搭載のiGPUよりも1.2~1.5倍程度高性能であることが分かりました。
CPU性能自体はスレッド数が違えどおおよそ同等レベルと考えると、GPUの性能が単純に上がっている事が分かりますね。
新世代のPentiumのiGPU性能が旧世代のCore i5のiGPU性能を超えている。内蔵GPUも地味に進化しているのだ。
Youtube動画の視聴
YoutubeでのフルHD(1920*1080)の動画もスムーズに再生可能です。
動画再生中のCPU使用率は20~30%程度、GPU使用率も40~50ですので、余力もありますね。
第四世代のCPUに搭載されているiGPUは動画を見るためであれば余裕を持って対応してくれそうです。
超小型PCを無線LANで繋ぐ!
今回のASUS H81Tには有線LANポートがあるのでLANケーブルでネットワークに繋いでもいいのですが、せっかくの機動性を損なわないために無線LAN化してみる事にしました。
マザー上に無線LANカードも搭載できるようですが面倒なのとコストもかかりそうなので、USBトングルで簡単に無線LAN化してみました!
超小型のUSB無線LAN子機が超絶便利!パソコンから飛び出さないので付けている事を忘れられる。
↓今回この超小型パソコンに使用した無線LAN子機は「TP-Link AC600 T2U Nano」です。IEEE802.11ac対応で2.4GHz/5GHz双方で接続可能となります。我が家には無線LANルーターがあるので、これをパソコンに差すだけで簡単に無線LANに繋ぐことが出来るようになりました。
↓実際にこの無線LAN子機で繋いだ時のLAN内速度(5GHz接続時)は100Mbpsを超えました。非常に実用的です。
↓価格も非常にリーズナブルなのでデスクトップPCの無線化や、ノートPCの内蔵Wi-Fi機能が壊れた際などに役に立ちますよ。
↓超小型PCを無線LAN化した際の詳細レビューについてはこちらの記事を参考にしてください。
まとめ~やっぱり超小型パソコンは面白い!~
ということで、SilverStone製のケースを身にまとった超小型PCについてレビューしてきました。
Haswell世代のCPUともなると廉価なPentiumでもそこそこの性能を持っていて、ネットサーフィンや動画視聴、オフィスソフト使用くらいなら全く問題なく動いてくれますね。
我が家には、SandyBridge、IvyBridge、Haswell、Broadwell、CoffeLake世代のCPUを搭載したPCがありますが、内蔵GPUの性能がどんどん向上しているのがとても心強いです。
別付けグラフィックカード無しで色々出来るのでとても扱いやすいんだよな。
そして今回入手したこのPCの小型ぶり!!小型PCは持ち運べるし低消費電力・低発熱なので気軽使いに持ってこいです。
これからも超小型なパソコンを見つけたら確保していきたい(笑)
小型PC好きな方はぜひ参考にしてください。
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