以前うつ状態を経験した快晴さんぽです。
どん底期は3年くらい続いたかな・・・
うつ状態が長く続くと、本当に自分がダメな人間に思えて、何も手が付かなくなっていきます。
それでも人生諦めたり全てを捨てたりしなくてよかったな、と今では思っています。
うつの時は何も出来ないなら何もしなくてもいい、でも自分から壊すような事はしない、じっとしているだけでいい、今はそんな考えを持っています。
うつの底をようやく這い出そうとしていた時期に手に取ったのが「うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち」という本でした。
社会の中で一定の地位を築いている人たち、名もなき一般の人たちの「うつ状態からの脱出のきっかけ」みたいなものを描いた内容になっていて、マンガ形式になっているので非常に読みやすい書籍です。
うつの時って文字だらけの本を読むのが苦痛だから、マンガで気軽に読めるのがとてもいい。
有名人、一般人、関係なくうつに陥るんだな、と妙に納得したのを覚えています。
世の中で成功していると認識されている人たちも、裏では大きな苦労や絶望を抱えていたんだな、と思えて、スッと少しだけ心が軽くなった感覚を頂きましたね。
今回はこの「うつヌケ」をご紹介したいと思います。
自分の経験なんかも織り交ぜて紹介してみたい!
うつに陥る時
「うつ」は誰にでもやってくるんだな、というのが今の私の直感です。
強そうに見える人でも気弱な人でも、成功している人でも何者にもなれていない人でも、きっかけがあろうとなかろうと「うつ」は自分の元にやってくる可能性はいつでもあるんですよ。
「うつヌケ」では10人以上の有名人・一般人の方々の「うつに陥った経緯」、そして「うつを脱出できたきっかけ」が描かれています。
うつの原因・うつ脱出のきっかけは十人十色ではありますが、うつに陥る時と言うのはやはり皆「大きな不安」「ストレス」を抱えている事が多いわけです。
直接の原因は人それぞれ、人間関係だったり、生い立ちだったり、周囲の環境だったり様々です。
しかし、そういう苦しい時でもやっぱりみんな頑張っちゃうんですよね。
「もう少し頑張らないと・・・」
「こんなところで負けてられない」
なんて感じで、心身の不調を感じているのに心と身体にムチ打って頑張っているうちに、うつで動けなくなる、という人が多い。
自分も「会社を休むなんてダメだ」「自分が行かないとあの仕事が・・・」なんて考えて無理しちゃったせいで、今でも若干の後遺症が。。
今思えば、心身の調子を崩した時点で休んじゃえばよかったんですが、当時の自分としては「なんとか頑張らないと」という思いが先行してしまったんですね・・・。多分そういう人は多いと思います。
誰しも迷いながら、不安を感じながら、ストレスを抱えながら生きているわけですから、うつに陥る可能性なんて誰にでもあるわけです。
俺はタフだからうつになんてならないよ!
なんて人が結構危険だったりします・・・。
うつは共存していくもの
うつが緩解した今でも、その時の後遺症みたなのは残っています。ヒステリー球なんてその代表例ですね。今でもたまに喉が詰まりますよ。
不安や絶望感みたいなものもいまだにたまに襲ってきます。でもどん底に居た頃と違って、身体症状も不安もなんとか手なずける事は出来ているかな、という状態まで来ることが出来ました。
うつを消そうとか治そう、という考えではなく、うつと共に歩いて行く、くらいの心持ちでいた方が楽に生きている、そんな考えを持つように至りました。
「うつヌケ」の大槻ケンヂさんのパートでも、
・不安はあるがままにしておく
・成功も失敗も、その人生は間違いではない
・「不安」は時にちょっかいを出してくるけど、一緒に歩くことが可能なヤツ
というような表現がされていて、「うつ」との共存が可能であることを示唆してくれています。
うつをやっつけようと躍起になっている方は、少し考えを修正してみてはいかがでしょうか。
視点を変えると
考えを変えてみる、という意味では「視点を変えてみると本当の事が見えてくる」というパートも面白かったです。
例えば、上司があなたに
「たまには休みくらいとれよ」
と言葉をかけて来た時に、
「俺なんて戦力にならないから休めってのか!」
と思うのと
「俺の体に気をつかって休めと言ってくれているのか」
と思う事、どちらが自分の心にプラスに働くでしょうか。
同じ事象であっても、自分の捉え方一つでストレスにもなるし癒しにもなる、というわけです。
基本的に自分の考え方次第なんだよな。難しい仕事だって「嫌だ、不安だ」と捉えるか「難しそうだけどワクワクする!」と捉えるか。元々ネガティブ思考な人は後者のように考えるのが難しかったりするけど、少しずつ視点をズラしてみる事をおすすめする。
私もうつ状態に陥る前は、
・また嫌味を言われた!本当に腹が立つ!
・あの仕事に押しつぶされてしまう・・・
なんて考える事が多かったですが、
うつを切り抜けた今では
・またあんなこと言ってるよ、スルーしとこ
・どんな事があってもなんとかなるさ~
くらいで気楽に考えるようになりました。
ネガティブに思える事が起こったら、それをプラスの事として受け取ってみる、という所から始めてみてはいかがでしょうか。
それぞれの「うつヌケ」方法がある
うつに陥るきっかけが人それぞれなのと同じように、脱出方法も人それぞれです。
「うつヌケ」はうつを経験した人それぞれの脱出のきっかけみたいなモノを表現しています。
自分がうつになった原因みたいなものがあるのであれば、そこを根本から見つめなおしてみる、というのもうつ脱出の契機になる可能性があります。
「うつヌケ」は誰でもうつになる可能性があるし、誰でもうつから脱出できる、そんな事を描いた本になっているわけです。
うつ病になったからと言って全てに絶望する必要はない、救いはある、という事が伝えたいのですね。
自分もうつになってそこからなんとか脱出して、うつになったからこそ見えたモノもある。
うつになった人には「うつでも自分を消してしまう必要など全くない」という事を私も強く伝えたいです。
生きる意味など探そうとしても自己嫌悪に陥るだけ。であれば、ただ無為に生きるだけでもいいじゃない、というスタンスですね、今の私は。
嫌な事があるなら逃げたっていい、心身が壊れたり死んでしまうくらいならアッサリとそこから逃げ出せばいい、それくらいの心持ちでいいんですよ。
深刻にとらえすぎる傾向のある人は、少しくらい楽観的にあっけらかんとした考えで生きてみる事も視野に入れてみて下さい。
自分の人生です。自分の生きやすいように生きればいいのです。
まとめ
以上、「うつヌケ」のレビューに加えて私の経験や考えを書き殴ってみました。
うつを経験したことのない人にはなかなか理解が及ばないかもしれませんが、鬱状態の時はかなり「キツい」事に間違いはありません。心も体もキツいんですよ。
そしてそんな状態は誰の元にもやってくる可能性はあります。
自分もうつになるまでは「うつなんて自分には無縁」と考えていた。というか「うつ」の「う」の字すら浮かんでいなかった。
そしてそんな「うつ」を脱出する術は誰にでも巡ってきます。うつ状態の時は長い暗闇のトンネルに取り残された気分ですが、いつか光は差します。
「うつヌケ」は何人かのうつ経験談をマンガで表現する事によって、いつかはうつを脱出する事が出来るんだ、という事を伝えてくれているわけです。
マンガ形式で読みやすいので、今うつで苦しんでいる人は気楽に読んでみてはいかがでしょうか。うつ脱出のきっかけになるかもしれませんよ。
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