会社で生き残るために新入社員はTOEICを勉強すべきなのか?

TOEICと社会人

新社会人の皆さんは特に入社したては、全くの新しい環境に揉まれ、日々新鮮な気持ちで過ごしていると思います。

 

新入社員として入社し最初の1か月が怒涛のごとく過ごし、そしてゴールデンウィークを過ぎると少し気が緩んで

「自分はこの仕事に向いているのだろうか?この会社でずっとやっていけるのだろうか?」

と自問自答、5月病に悩まされる人も出てきます。

 

私は以前会社で、人事・研修的な業務をに携わっていたことがあります。最近の新社員はみな素直で、飲み込みが早いですね。

 

ただ、もの凄く元気がある、という子は少なくて、物静かで知的な感じの子が多いです。まぁ、うちの会社がそういう人材を好んで採用している、といってしまえばそれまでかもしれないですが・・・。

 

しかし、英語力を見てみると、本当に千差万別でした。

 

主に技術系の新入社員~若手の人材を見ていたのですが、TOEICのスコアはかなり幅がありましたね。400点台の子もいれば、900点台のハイスコア保持者もいて、バラエティに富んでいた覚えがあります。

 

5年くらい携わっていましたが、その間、入ってくる新入社員のTOEICスコア平均は徐々に上がっていきました。それだけ今の(主に)大学生たちは、昔よりもTOEICに力を入れざるを得ない世の中になってきたのだと感じました。

 

TOEICのスコアなんて意味ない、なんて言葉を聞くこともあります。しかし、海外企業とのやり取りは増え、社内の昇進や昇給に使う企業が増えてきている事実を捉えると、TOEICの意味は、次第に増していると言えるのではないでしょうか。

 

↓TOEICの活かし方はこちらを参考に。

TOEICの勉強は役に立たないのか?活かせるかはあなた次第
「TOEIC」は役に立たない、こんな話を聞いたことありませんか?TOEICは年間250万人が受験するマンモス資格です。活かせる場面は多いはずです。「役に立たない」と言っている人って、ハイスコアを持っていたりするんですよね。活かせるかどうかはあなた次第なのです。

 

スポンサーリンク

新入社員の英語力に対する姿勢

新入社員、そして若手を見ていて感じたこととしては、面白い事にグローバル関係の仕事に興味のない子のスコアが高く、グローバルな仕事がしたいんです!という子ほどスコアが低い傾向があるのが不思議でしたね。

なんでしょう、発言に実力が追い付いていないというか、あべこべというか・・・。

 

つまりは、やれる子はグローバルだとか英語を使う使わないとか関係なしに黙々と目標スコアをクリアしていきます。そしてそういう人材は、その後の伸びも大きいですね。自分でどんどん課題を解決していくことが出来る人材に育っていくのです。

 

そもそも

「英語を使わない部署だからTOEICとか必要ないや」

という考えを持っているとしたら、視野が狭いと言わざるを得ません。

 

むしろ、英語を使う部署ほどTOEICなど必要ありません。日頃の仕事ぶりから英語の出来不出来は大よそ把握できるからです。

 

もちろん、英語を駆使する部署の人も一定の基準を満たすためにTOEICを受けなければならない事もあるでしょうが、英語を普段から使っている人たちは、TOEIC用の勉強を少しすれば、狙ったスコアを達成するのも難しくはないでしょう。

 

これからの社会で英語と無関係でいられる企業、組織、職種などあり得るのでしょうか。自分の会社がある日外資の傘下に入らないとも限りませんし、取引先における海外企業の比率が高まってくる可能性もあります。

そしていざ、英語を使わざるを得ない場所への異動や業務を命じられた時に、「やべぇ、英語さっぱりわからない・・・」となってからでは遅いのです。

 

新入社員のTOEICに関するデータ確認

TOEICを運営する一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)がまとめた
新入社員のTOEIC平均点やスコアの分布、その他関連するデータをを見てみます。

 

新入社員と内定者のの平均スコア

上の二つのグラフから、新入社員の平均スコアは490~500点、内定者の平均スコアは540~560点である事が分かります。内定時代よりも新入社員のスコアは50点ほど下がっていますね。

内定時代はまだ内定に過ぎないので、TOEICで下手なスコアを取れない、ということで勉強し、入社後は多少下手なスコアを取っても辞めさせられることはない、という事で勉強しないのでしょうか。

 

ちょっと残念ですね。まぁ勉強してなければ下がるのは当然なので、ここでスコアを下げない、むしろスコアを上げる!という所を見せると一目置かれそうです。

 

↓ちなみに次の記事によると公開テストの全体の平均点は概ね580点くらいなので、新入社員も内定者もこの全体平均に届いていない事になります。せめて580点という全体平均を超えると、新入社員としては合格点と言えるでしょうか。

TOEICの公開テストとIPテストの違いは?どちらを受ければ良いか
TOEICの受験方法って、公開テストとIPテスト(いわゆる団体受験)がありますよね。個人で申し込むか団体で申し込むかの違い位しかないのかな、と思いきや結構いろいろな違いがあるのです。2つの違いやメリット・デメリット等を明らかにしたいと思います。

 

スポンサーリンク

新入社員のスコア分布(2017年)

2017年の新入社員のスコアの分布です。最頻値(一番多い所)は300点~400点となっています。結構低いですね・・・。そしてスコアが上がるごとにどんどん取得者は少なくなっていきます。900点以上はわずか2.6%しかいません。

 

文系・理系別の平均スコア

文系の新入社員の平均スコアは530~560点、理系の平均スコアは460~470点ほどです。文系の方が理系よりも70~80点ほど平均スコアが高いですね。

語学系の学部・学科が文系に含まれますので、文系の方がスコアが高めに出るのではないかと思われます。理系でも論文などを英語で読み書きする場合はそれなりのスコアを取れそうですが、そんな所ばかりじゃないですしね・・・。

 

ここより下の情報も、TOEICを運営する一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)が「「上場企業における英語活用実態調査」報告書としてまとめたデータを元にしています。一般上場企業でTOEICがどのように利用されているのかについて書かれています。2013年のデータです。

結果を利用している英語テスト(複数解答)

企業で使われている英語のテストとしては、TOEICが圧倒的多数ですね。2013年時点では「利用していない」が30%強ありますが、現在はTOEICを活用する企業も増えていますので、この割合も減って、よりTOEICが増えているのではないかと推測します。

 

資格としてはTOEFLのハイスコア、英検1級などの方がTOEICよりも高難度のはずですが、
ビジネス寄りの出題が多く、かつ難易度もそれほど高くないTOEICの方が企業としては活用しやすいようです。新入社員はやはりTOEICに照準を合わせて勉強すると良いと思われます。

 

スポンサーリンク

グローバル化に伴う業務遂行に必要なTOEICスコア

グローバル化に伴い期待されるスコアを表しています。上のグラフは全社員に求められるスコア、下のグラフは国際部門で求められるスコアとなります。

 

最頻(最も多い所)は、全社員では500点台なのに対し、国際部門では700点台となっていて、当然のごとく国際系の業務を扱う部門では高いTOEICスコアを求めている事がわかります。国際部門では800点台を求める、という所も多いですね。国際部門ではTOEICは出来て当たり前、という感覚でいた方が良いでしょう。

 

TOEICスコアを移動、昇進・昇格の要件にするか

 

昇進・昇格要件スコア平均

 役職2011年2013年
役員525
部長520580
課長525550
係長530545
主任470520

 

役員は少し違いますが、役職が高くなるに従って求められるスコアも上昇します。また、2011ねんから2013年にかけて、求められるスコアが急激に上がっている事が見て取れます。ということは、2017年の現在ではさらに上がっている可能性が高いですね。

グローバル化の進展に伴い期待されるスコアは年々上昇傾向にありますので、自分の英語力は毎年振り返ったほうが良さそうです。

部門別 企業が期待するTOEICスコア

分類下限上限期待スコアの平均
国際部門660840750
営業部門535765650
技術部門520715650
海外赴任605785650
海外出張570780675
中途採用社員610815710
新入社員465670565

国際部門で期待されるスコアが高いのは先ほど見た通りですが、その他の部門も、軒並み新入社員時よりは高いスコアを求めているようです。会社に入って業務をこなしながら、英語力も磨いて行ってほしい、という会社の期待が見えますね。

新入社員の皆さんの中で会社に入ったらもう安泰、という考えをしている人がいたら、考えを改めた方が良いでしょう。日々自分を成長させていけるかが、会社での生き残りを左右する事になる可能性があります。

 

TOEICすら出来ないがために、自ら不利な状況にもぐりこんでいないか

もちろん、TOEICのスコアだけ高くて、英語が出来ない、というのではいけません。しかしTOEICのスコアをある程度持っているのであれば、英語の読み・聴きは少なからずできる可能性が高いはずです。ある程度は英語力の証明になるはずなのです。

あなたが人事部で採用なり人事異動なりを検討する立場にあったとしたら、TOEICのスコアが低い人と高い人、どちらをより良いポストへあてがいたいですか?あなたの考えていることが答えです。

「TOEICすら」出来ないがために、要らぬ心配をしたくはないものです。会社で年次を重ねれば重ねるほどに仕事量や責任が増えて勉強に割ける時間は減っていく可能性が高いです。取れるうちに取っておくのがベターです。

 

新入社員の頃から、TOEICで抜きん出た成果を上げる、これだけでその後の良いポスト、良い組織への登用の可能性は上がるはずです。努力している人を下手な部署で腐らせておくような会社の未来はありませんからね。

もちろんTOEICスコアだけ高くて業務遂行能力が低いというのでは元も子もありませんので、バランスはよく考えてください。

 

周りの人のスコアが低い中で、自分のスコアを向上させることが出来れば一目置かれる努力が出来る人という認識は持ってもらえるはずです。その認識が仕事のしやすさや後の昇格・昇進等に少なからず繋がっていくはずです。

TOEICは短期間で集中して勉強すればスコアの上がる分かりやすい試験ですので、ぜひ社会人として意識してみてください。

 

↓TOEICスコアの急激なアップを可能にしてくれる予感がするライザップイングリッシュを訪問してきました。自分一人ではなかなか勉強が続かない、という方必見です。

ライザップイングリッシュの料金・評判?無料カウンセリングにいってきた!
TOEICののスコアがなかなか伸びない、勉強がなかなか続かない、という方も多いのではないでしょうか。自分で勉強する環境を作るのが難しければ、ノウハウを知っているプロに手助けをしてもらうのも一つの手です。

まとめ

・企業でのTOEIC活用は広がっている。
・年次を重ねるごとに求められるスコアは上がる。
・新入社員のTOEICスコアはそれほど高くない。周りを出し抜いて自分のポジションを確立しよう。

新入社員~若手時代にやっておかないと後悔する事!社会で生き残るには
新入社員~若手の時代って初めて覚える事が多くて大変ではありますが、比較的責任も重くなく自由な時間も多いです。この時期にただ遊び呆けているだけでは非常にもったいないです。やっておかないと後悔することをまとめてみました。
TOEICスコアが劇的に伸びる!勉強法・問題集をまとめてみた!
このブログではTOEICスコアを伸ばすための方法を色々書いてきましたが、バラバラと書き殴ってきましたので、今回役に立つ問題集や勉強法に焦点を絞ってまとめてみました。効率的に情報を集めたい方は参考にどうぞ。

 

最後までお読み頂きありがとうございます。もし少しでも役に立ちそうだと思われたら、ソーシャルメディアでの共有をお願いします。

コメント