「聞き流し」て英語が出来るようになる!といった触れ込みの教材がちまたにあふれています。聞き流すだけで英語が出来るようになるのであれば、これはもう最高ですよね。
しかしリスニングの勉強時、この「聞き流す」勉強法はとても危険なのです。単純に「聞き流している」だけでは英語の能力は上がらないからです。
「聞き流す」だけの勉強法がダメな理由をお伝えするとともに、それでも「聞き流し教材」はなぜ廃れないのか、またそういった勉強法から脱却する術などを見て行きましょう。
英語の聞き流し勉強法は危険!
英語を「聞き流す」だけの勉強法はなぜまずいのでしょうか。その理由と英語を勉強する際に意識すべき事を考えてみます。
英語のシャワーを浴びても・・・
英語を聞き流しているだけで理解できるようにはならないのです。だってアラビア語を聞き流すだけで理解できるようになると思いますか?
いや、もしかしたら少しは身につくのかもしれませんが、その成長度はきちんと勉強する場合の1/100とか1/1000とかそんなものになってしまうでしょう。
よってしっかりリスニングを勉強すれば1年である程度出来るようになるとした場合、聞き流す勉強法では100年たっても上達しない、という結果になってしまいかねません。
英語は「理解」しようと意識しなければ上達しない
「英語のシャワーを一日10分聞き流すだけで英語が理解できるようになる!」
こんな教材にはご注意です。中身をしっかり確認してください。宣伝文句は誇張で、実はしっかりと勉強することを推奨した方法である可能性もあります。
↓やたらと宣伝文句が大げさだが、しっかりした中身のもの
まぁあまりに「楽な方に流そう」と誇張するばかりの教材は怪しいものが多いですけどね・・・。
危険な勉強法
「英語の音楽を聴いて勉強♪」
「海外の映画を見て楽しみながら勉強(^^)」
こんな感じで洋楽や洋画をただ垂れ流して勉強している気になっているのは大変危険です。
高校や大学時代に、
「洋楽を聞いて英語の勉強してるぜ!」
という人が何人かいましたが、英語の能力はさっぱりな人ばかりでした。そりゃそうです。意味の分からない文言を聞き流しても、頭の中で理解されずに右から左へ漏れて行くだけだからです。
洋楽や洋画の音声を聞き流すだけの行為は趣味としては良いのですが、英語の勉強とは言えないので、勉強の方法を見直してみて下さい。
もし洋楽や洋画を使うのであれば、理解しようと意識して聞くことが最低条件です。
脳は理解しようとした事しか記憶できない
無意識の記憶というものもありますが、それは不確かで効率が悪い方法です。何となく勉強して何となく覚えて、実際の会話や試験時には引き出せず役に立たない・・・。
そんな勉強法から脱却しましょう。
洋楽や洋画で英語を勉強しようと思えば、英文の構造や意味をしっかり理解した上で、さらに聞きながらリアルタイムで内容をイメージして脳へ叩き込んでいくことで初めて意味のある勉強になります。
砕けた表現やスピーディな会話について行けるようになれば英語でコミュニケーションをとるための大きな土台になります。
しっかりと理解しようと意識した事柄こそ、脳が「あ、これは長期的に記憶すべき事なんだな」と理解して、知識として定着させようとしてくれます。もちろん、1回だけでなく繰り返し脳へ叩き込んだ方が定着度が高まります。
結局は「継続して」「何度も」繰り返し勉強することが、遠回りなようでいて一番の近道なのです。
「聞き流し」で理解できるのは誰か
「聞き流し」て理解できるのは、英語をある程度「理解できている」人のみです。日本語だって同じです。
私たちは普段意識を集中していなくとも、周囲で話されている言葉の中に自分の名前や、自分の興味ある単語が登場すれば即座にその言葉を理解して反応できますよね。これは、私たちが日本語を理解しているからに他なりません。
よく「海外留学で最初は全く英語を聞き取れなかったけど、3か月たったら突然理解できるようになった!」という話を聞くことがあります。
この事実を元に「英語を聞き流す」ことで理解できるようになりますよ!という根拠にするような教材もありますが、その裏にある事実をきちんと認識しなければなりません。
それは「3か月間、死に物狂いで会話を理解しようと努力した」という事実です。突然ではないのです。理解しようと努力し続けたから、ある日英語を理解できるようになったのです。
この苦しい部分をすっとばして「聞き流すだけである日突然英語を理解可能に!」なんて事はあり得ないのです。裏には努力や苦労がきっとあるんだろうな、と想像できるかどうかが重要です。
聞き流し系教材は廃れない
なぜこのような聞き流し系の教材はちまたにあふれているのでしょうか。それは「聞き流すこと」が「楽(ラク)」な行為だからです。
人間は基本的に「楽な方に流される」生き物です。その”弱み”を突いてくるのが「楽をして成果を上げられますよ!」といったうたい文句の商品なのです。
しかし、そのような商品を開発する人は、いかにうまく”弱み”を見抜いて買ってもらえるかを研究し考えに考え抜いています。
このように「ただ楽をしたいだけの人」はお金と時間を失って成果もあげられないという状況に陥り、一方楽をしたい人向けの商品を苦労して作った人が儲かるのです。
つまり、ただ楽をしたいだけの人は何も達成できず、そこを狙う業者のいいカモにされるのがオチです。
あなたはカモにされ続ける人生に満足ですか?それとも「楽(ラク)」に流されずに未来を見据える事が出来ますか?
まとめ~英語は聞き流すことなかれ~
いかがでしたでしょうか。聞き流すだけの勉強法では効率的な英語力アップを望むことはできない!という事をご消化しました。聞き流す勉強法にとらわれていた人は、自分の勉強法を見直してみて下さい。
「聞き流す」ことは楽な行為です。
楽をする方に流されていてはいつまで経っても自分の思うような成果を上げる事は出来ないでしょう。
人間の体は楽をしても成長しないように出来ています。例えば筋肉は負荷をかけて筋繊維を破壊し、その後再生してを繰り返すことで徐々に肥大化していきます。
脳も負荷をかけなければ成長しないと考えてください。人間の体はそういう風に出来ているから、仕方ない事なんだと。
「楽をするための勉強法」を耳障りよく宣伝してくるような教材に対しては疑いの目を持って確認してみる事です。
「楽」は最初にするものではなく、何かを成し遂げた後の「楽しさ」として考えてみるのはいかがでしょうか。達成した後に「楽しい思いをする」ためには、それなりの苦労が伴うものなのだと理解しましょう。
もしも「聞き流し系教材」をすでに買ってしまって「これ、どうすんだよ・・・高かったんだぞ・・・」という方は、スクリプト(英文)や日本語訳が付いているでしょうから、英文や意味を理解した上でぜひシャドーイングに活用してみて下さい。
シャドーイングは、
「英文を聞いて」「内容を理解して」「少し遅れで発音する」
という一連の流れを、聴こえてくる英語の音声についていく形で実行していきます。しかも自分の声が耳に入って来ますから内容を理解した音声を再度聞くことになり、リスニング能力が飛躍的にアップしていく勉強法です。
↓シャドーイングの詳しいやり方はこちらを参考に。
「聞き流し」ではない本当の勉強法を継続してみて下さい。そうすればあなたの目標はきっと達成可能です。
「聞き流し」じゃなくて「聞き凝らし」でいきましょう!
↓「聞き流し」ではない、王道のリスニング・スピーキング教材をご紹介
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