英単語がさっぱり覚えられない、という話をよく聞きます。
「1日で英単語100個覚えよう!」なんていう勉強法も巷にはあふれてますね。しかし大事なのは覚えた英単語の数ではなく、ビジネスや日常会話、TOEICや英検といった試験でしっかりと使いこなせることですよね。
1日300個の英単語を勉強して全然活かせないのと、100個だけでもしっかり覚えて使いこなせるのではどちらがよりあなたにとってより重要で有意義ですか?
「英単語」を覚える事が苦行のようになってしまっている人がいるのがとても残念です。英単語を覚えること自体が目的になっていませんか?英単語を覚えて会話に活かす、試験に活かす、など覚えた後どう活かすのか、が重要なはずです。
苦役な英単語学習は卒業して、楽しく自然体で英単語を身につけていける方法をご紹介したいと思います。
英単語を覚える上で大切なのは「出会い」です。人と人の出会いと同じく何度も出会う事が大切なのです。後ほどご説明します。
「英単語を覚える」とはどういうことか
英単語100個を覚えて、その後それらの単語を見る機会も無い場合、恐らく1週間もすれば8割がた忘れ去ってますよね。下手をすると全滅です。
単語の形くらいはなんとなく覚えていても、あれ?意味は何だっけ?となるのがオチです。
「英単語を覚えた」とはどういう状態ととらえれば良いのでしょうか。
「覚えた」とは瞬間的に意味やイメージが浮かぶこと
あなたは「book」という単語を知っていますよね。これは、どんなにこの単語から離れていても見た瞬間に思い出せるはずです。
それくらい知識として定着しているはずです。
「単語を覚える」とはこういう事です。1週間後でも、3か月後でも、単語を見た瞬間に意味やイメージが浮かぶ、これが大事なのです。
「覚えた」=「使いこなせる」
単語を5000個覚えていても、文章を読んだり英語の音声を聞いた時に単語の意味がサッと出てこないのであれば英単語を活かせていませんよね。
会話や読み書きに活かせないのであれば「単語を覚えている」とは言わないのです。
「覚えた」は「使いこなせる」と同義と考えてください。
「英単語を300個覚えた!」は、「会話や読み書きで300個の英単語を自在に使える!」と同じだと考え、英単語を自分の血肉にしてください。
アウトプットが大事
英単語を単純にインプットしただけでは「使える」英単語にはなりません。会話や読み書きでパッと浮かんでこないからです。
では、活かせる英単語として覚えるにはどうしたら良いか、それはインプットとアウトプットを同時に行う事です。さらに言えばその単語のイメージも必要です。
つまり、
・英単語を読む・聞く(インプット)
・その英単語をイメージする(carなら車そのものを思い浮かべる)
・同時にアウトプットする(後述)
上記を行う事で記憶としての定着度が飛躍的にアップするのと同時に、会話や読み書きの際に瞬時にその単語のイメージが浮かんでくるようになります。
この後説明しますので、ぜひ試してみて下さい。
英単語の効率的な覚え方
アウトプットが大事だという話をしました。ではどうアウトプットすればより効果的なのでしょうか。
効果的にアウトプットするには
アウトプットといっても色々な方法があります。英語学習で言えば、「書く」「イメージする」「声に出す」あたりがアウトプットと言えるでしょう。
人それぞれ合う・合わないというのはありますが、私が実践し、実際に効果を確認したおすすめの方法を紹介したいと思います。
書く
書き取りの訓練はディクテーションなんかでも使われる英語のトレーニング手法です。
ただ、書くのは時間もかかるし腕への負担も大きいという事もあり、最初に取り入れるべき方法だとは考えていません。
イメージする
「bag」と聞いた時にバッグの形や色なんかを思い浮かべる事は非常に重要です。「かばん」という日本語訳を知っている事は大事ですが、それ以上にイメージに重点を置いてみて下さい。
聞いて脳に何かを描き出すのですから、確かにアウトプットなのですが、これだけでは少し弱いです。
次のように、声に出すのと同時にやるととても効果的です。これが最強だと考えています。
声に出す
英単語を見ながら音声として発音することで自分の耳にも入りますよね。耳に入った英単語をさらにイメージすることで記憶に定着しやすくなります。視覚と聴覚を同時に刺激するわけです。また口も同時に動いています。
つまり
「目で見てインプットし」
「脳がイメージし発音できるように言葉を作り」
「口が正確に発音する」
「発音が耳に入る」
音読によりこれらを一気に行う事が可能になるのです。
目、脳、口、耳、と頭に付いている多くの機能をフル活用することで、覚えるスピードは飛躍的に上がります。
CDなど音声が付いている教材で勉強する事は、正しい発音を身につける機会にもなります。またシャドーイングという、リスニング力向上のための最強の勉強法が実践できる事も大きいです。
音読、特にシャドーイングを実践することで英単語を覚えるのと同時にリスニング力の向上も図れます。TOEICなどで短期間にスコアを上げなければならない場合などは効果的な方法となります。
↓シャドーイングもぜひお試しあれ。
このように、聞いて(見て)、イメージして、声に出すという事をやってみると急速に英単語力が向上していくのが実感できると思います。
恐らく、ただじーっと英単語帳を眺めて暗記していくというスタイルだけでは限界があると思います。
ブツブツつぶやきながらやってみる、という方法も全然アリなので、まずは音読をやってみて下さい。
ここでは声に出すことを推奨しますが、書きとるのが好きという方もいらっしゃると思いますのでそこは自分に何が合うのかをよく検討してから実践してください。いろいろ試してみて一番いいな、と思える方法を継続することが大事です。
文章の中で「出会いながら」覚える
以前は英単語と申し訳程度の短文が載っている単語帳を使っていた事もありました。しかし、ぜんっぜん覚えられない!3ページくらい進んだところで、あまりの退屈さに止めてしまうんですね。
これはまずいと思い、英単語の覚え方を根本的に変えるしかないと考えて結局「文章の中で英単語を覚える」という方法が一番効果的だと理解するに至りました。
もちろん英単語そのものをひたすら覚える事に苦痛を感じない人はその方法で進めて行けばよいのですが、文章の中で単語を覚えるのと同時に読解力も鍛える事が出来たので、一石二鳥だとは感じましたね。
速読速聴・英単語 TOEIC TEST STANDARD 1800
↓私が使用した英単語帳はこちらの記事参照
完璧に覚えきれなくても先へ進む~何度も出会え!~
英単語を覚える上で大切なことは、完全に覚えきれていなくても次々と先へ進んでいくことです。一つの単語で何十分も粘る人がいますが、あまり効率の良い方法とは言えません。
「え?覚えていないのに先に進むの?」
と思ってしまいますよね。もちろん、1回の出会いだけで覚えられるわけもありません。
人と人の出会いと同じと考えてください。3か月に一度だけ会うような人よりも、1週間に1度少しでも会う人の方が、相手に親近感を持てるし、より打ち解けやすくなるものです。
一度あっただけでは相手の事を深く知る事は出来ませんが、何度も会う中で相手の事をだんだんと理解していきますよね。
英単語を記憶しようとするときも同じなのです。何度も定期的に出会う事で頻繁に記憶が呼び起こされ、知識として長く定着していくことになります。
英単語を覚える上で大切なのは、ある程度短い間隔で何度も出会う事なのです。これを意識してください。
忘却曲線に合わせて何度も出会う
人は忘れ行く生き物です。忘れられるから生きていける、とも言えます。辛かったり悲しかったりした出来事をいつまでも鮮明に覚えていたのでは人生、生きていけないですよね。
この忘れ行く性質があだとなって、覚えておきたい事も忘れて行くことになってしまいます。なので人間は忘れて行くものだ、ということを前提に英単語を覚えて行く必要があります。
「忘却曲線」という考え方があります。人は1日も経てば覚えたことの70%以上を忘れてしまうのです。
そこで、忘れそうな時に再度頭に叩き込むことで、長く知識として定着する長期記憶へと押し上げて行くことが出来るのです。忘れやすい単語は何度も復習を繰り返すことで「忘れない単語」として頭へ刷り込みましょう。
私がTOEICの勉強をする際、英単語帳は2週間で1周するくらいの感覚で勉強していました。その場合、同じ単語に2週間に1度出会う事が出来ます。
さらに私が使用していた単語帳は「同じ単語が繰り返し登場する」ので、繰り返し目にする事で、脳への定着が進みました。つまり、2週間に5度6度と同じ単語に出会う事になるのです。
これにより脳が
「これは頻繁に会うから覚えるべきなんだろうな」
ととらえてくれて、長期的な記憶として覚える事が出来るのです。
アプリ「Anki」を使う
忘却曲線を用いたアルゴリズムを搭載し、暗記に活用することができるアプリ、それが「Anki」です。
難しいと感じた単語は頻繁に、簡単な単語は日を空けて登場するように出来る仕組みになっていて、忘れやすい単語を重点的に脳に刷り込むことが出来ます。
定期的に出会うことで、記憶に定着しやすくする勉強法ですね。
上記で紹介したような単語帳でも十分なのですが、さらに一工夫したい場合はこのようなアプリの力を借りる事も有用です。
まとめ~大切なのは出会い~
英単語はなかなか覚えられないものですが、覚えられないからと言って落ち込む必要は全くありません。人は忘れ行く生き物ですから、
「忘れるのは当たり前!」
「前はさっぱり思い出せなかったけど今回、単語の形はなんとなく覚えてる」
という心構えで、復習を繰り返すうちに脳に定着させることを意識しましょう。
英単語を「暗記する」という考え方だと「忘れる」と事に恐怖を覚えてしまうかもしれませんが、忘れるのが当たり前の中で覚える事が出来たなら「良く覚えた!俺の脳!」と褒めてあげれば勉強も続くかも知れませんね。。
何度も出会ったらいつの間にか覚えていた、という勉強の方法が自然で良いのでは、と私快晴さんぽは考えています。
ご紹介の通り「人と人の出会い」と同じです。長らく会わないより短期間に定期的に会う方が相手と打ち解けられますし、いつしか一緒にいる事が当たり前になります。単語も短い間隔で何度も出会う事を繰り返すことで長く記憶に留める事が出来るのです。
覚えるのは結局は自分自身です。受け身でやっても覚えられないですし勉強も続かないでしょう。自分が覚えやすい方法で勉強してみて下さい。
最後までお読み頂きありがとうございます。もし少しでも役に立ちそうだと思われたら、ソーシャルメディアでの共有をお願いします。
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