パソコンはパソコンでも超小型PCってロマンがありますね~。
大型のタワー型パソコンもパワフルで良いんですけど、小型パソコンは存在感を消しつつ消費電力も極小、それでいて命令通りけなげに動いてくれるところがキュン!とします。
環境を整えるとしてもそこまでお金もかかりませんので、コスパは最高です。
今回はインテルの超小型PC「NUC5PPYH」を入手しましたのでそのハードウェア周りやシステム周りを確認し、その活用法などについてご紹介したいと思います。
NUCとは何ぞや、NUCはベアボーンであると言った解説は「NUC5i3RYK」のレビューに記載していますので、合わせてどうぞ!
NUC5PPYHのスペック【Pentium N3700搭載】
CPUはBraswell世代のAtom CPUであるPentium N3700を搭載していています。
一昔前はAtomというと非力なCPUの代表格でしたが、今のAtomは昔ほど使えない存在ではありません。(もちろんCore i搭載機よりは劣りますけどね・・・)
そしてTDPはわずか6Wと圧倒的な低消費電力を誇ります。つけっぱなしにしていても月に200円もかからないと思いますよ。
インターフェースも豊富なので周辺機器の接続には困らないでしょう。そしてNUC5i3RYKと違ってSDカードスロットを搭載している点が特徴的です。
CPU | Pentium N3700 (2Mキャッシュ、最大2.40GHz) TDP:6W |
メモリ | 最大8GB(DDR3L-1333/1600 1.35V SO-DIMM) 1枚実装のみ(デュアルチャネル不可) |
GPU | Intel HD Graphics(16Unified Shaders) |
ストレージ | 2.5インチSSD/HDD |
グラフィクス出力 | VGA (HDB15)、HDMI 1.4b |
ワイヤレス | Wi-Fi+Bluetooth |
有線LAN | Gigabitイーサ |
SDカードスロット | SDXC |
USBスロット | 4機(うち一つは常時給電:黄色) |
スペック的には必要十分ですね。メモリは1枚しか搭載できないので、必然的にシングルチャネルとなります。(あやうく2枚買っちゃうところでした・・・)
NUC5PPYHの活用
完全な特定用途PCとして使っています。その用途というのは音楽再生専用機です。それほど不可も掛からない作業なので、全く問題なしです。
ストレージは結構な容量を積みました(480GBのSSD)。
↓部屋の片隅にちょこんと置かれています。この存在感のなさが素晴らしい。台の奥に隠れています(ヒートシンクは存在感ありますけどね・・・)。
それほどパワーのあるPCではありませんから、動画エンコードや3Dゲームなどには使う事が出来ません。無理です。
また普段使いとしてであればWebブラウジングやメール、Office程度なら扱えはしますが、やはりCore i搭載機と比べると雲泥の差で、このAtom機はかなりのもっさり君です。ところどころ動作が引っかかるんですよね。
なので普段使いだとしてもちょっとイラッとくるかもしれません。
ということで我が家では特定用途専用機、しかもバックグラウンドで動作してもらう用途で使っているわけです。それならリアルタイムで操作した時のもっさりは全く関係ありませんからね。
NUC5PPYHは「低負荷の作業を延々とさせる」といった用途にピッタリではないかと思います。
NUC5PPYHのハードウェア確認
NUC5PPYHの外観と内部の様子を見ていきましょう。
NUC5PPYHの外観
↓真正面から見てみました。2.5インチSSD/HDDを搭載可能のためNUC5i3RYKよりは厚みがあります。
黄色いUSB端子は常時給電用で、ACアダプタさえ繋がっていればNUC本体が電源OFFであっても給電され続けます。外部機器の充電用とかで使えますね。
↓上に乗っかっているのはヒートシンクです。放熱能力向上のために自前で調達したヒートシンクを取り付けてみました。NUCとの間には熱伝導テープを挟む事で貼り付けています。
PCを使っているとヒートシンクがほんのり暖かくなるので効果はあると思います。
↓側面にはケンジントンロック穴と排気用の複数の穴、そしてSDカードスロットがあります。
↓後ろはこんな感じ。インターフェースは豊富ですね。VGAとフルサイズのHDMIがありますので、ディスプレイとの接続には困らないでしょう。また有線LANポートもあるので無線環境がなくてもネットワーク接続可能です。
↓底面はこうなっています。四つ角のネジを外すと内部へアクセス可能です。
NUC5PPYHの内部
↓蓋を開けた内部はこうなっています。
メモリは1枚実装なのでシングルチャネルですね。私、メモリはデュアルチャネル可能なんだと勝手に思い込んでいて、危うくメモリを2枚買う所でした・・・。直前で気づきましたが危なかった。
蓋のところに2.5インチSSDの格納場所があり、奥まで差し込むととSATAの電源と通信ケーブルにぴったりはまるようになっています。
ケーブルはそんなに長くはないので、蓋を外すときに思いっきり引っ張らないようご注意を。下手したら切れちゃいます。
音楽再生機にするためにSSDの容量は奮発して、今回CFDの480GBのSSD(東芝製NAND搭載)を購入しました。
いやー、安くなりましたよねSSDって。昔東芝の128GBのSSDを5万円出して買った思い出が・・・。
OSとドライバのインストール
NUCはベアボーンなのでOSは自前で用意しなければなりません。
私はヤフオクでライセンスキーを調達しましたが、製品版が欲しい場合はアマゾンなどで購入しましょう。
またOSを入れただけだとディスプレイ出力がおかしなままだったりするので、インテルのサイトからドライバをダウンロードしてきてインストールして下さい。
システム確認とベンチマーク
OSとドライバのインストールが完了したら、実際にPCを立ち上げてシステム周りを確認してみます。合わせて簡単なベンチマークもとってみたいと思います。
NUC5PPYHのシステム確認
↓システム情報のプリントスクリーンです。メモリは4GBを搭載してみました。4GBあればWindows10Proはそこそこ動きます。
↓続いてCPU-Zの情報です。
この世代のATOMのソケットって1170BGAって言うんですね・・・。初めて知りました。
↓GPU-Zの情報です。
シェーダーは16機積んでいます。それなりの性能を持っているのかもしれないですが、CPUが足を引っ張るので能力を発揮できはしないでしょう・・・。
↓アイドル時のHWMonitorの情報です。
負荷をかけていない状態でCPU温度が60度前後に達しています。問題になるレベルではないですが、若干高いですね。
N3700はAtomでありTDP6Wの低消費電力CPUですから発熱も少ないかと思いきや、意外と熱いです。
NUC5PPYHのベンチマーク
↓CPUベンチマークの定番CINEBENCH R15を回してみました。ベンチ中のシステム状態をご覧ください。
アイドル時で60℃に達していたので心配していましたが、CINEBENCH実行中でも66℃付近で踏みとどまってくれました。
Atomってベンチぶん回しても温度上昇がそれほどないんですね。何はともあれ良かったです。自前のドデカヒートシンク搭載ももちろん効いているのでしょう。
↓CINEBENCHベンチ結果はこんな感じ。CPU:134cb、CPU(Single):39cbとなりました。
昔のAtomに比べれば遥かにましですが、やはり”非力”と言わざるを得ません。体感でサクサクだと感じられるCPU(Single)100cbには遠く及びませんね。
それでもN3700は4コアCPUですから、CPU総合では134cbとなかなか健闘しています。
用途を絞って働かせればそれなりに有能ですよ。
↓CrystalDiskMarkでSSDの速度を測ってみました。
シーケンシャル速度の特にライトについてはSATA6.0としてはかなり遅いですが、体感速度に大きく影響する4kの速度がそこそこなので、SSDがネックで操作性が損なわれるという事はないでしょう。
NUC5PPYHのネックはやはりCPUです。もちろんそこの所を分かってて買ったので全く問題はありませんけども。要は使い方次第です。
3D目的でこの製品を買う人もいないでしょうから、3Dベンチマークは割愛です。
(StreetFighterIV Benchmarkを回そうと思ったんですが、あまりの遅さに途中で止めてしまいました。。3DベンチやるにはCPUが遅すぎるんだと思います。)
まとめ
インテルのNUC、NUC5PPYHのレビューをお伝えしました。
新しめのAtom CPUを搭載しているとはいえ、やはりAtomはAtomということで、CPUの非力さは否めません。
それ以外のストレージやメモリ、インターフェースは今どきのトレンドを押さえていますので、用途を絞って働かせてあげればかなり便利な使い方が出来ると思いますよ。(メモリはシングルチャネルである点に注意)
このちょっとクセのあるちっちゃくて可愛いパソコンをどうやってうまく使ってやろうか、と考えるのがまた楽しいじゃないですか♪
超小型PCに興味のある方はぜひ参考にしてください。
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