先日北朝鮮のミサイル発射問題について当事者たちの子供じみた振る舞い、そして日本の無関心ぶりを記事にしました。
しかしミサイルが日本本土上空を飛翔したとなれば、少なからず国民もショックを受けたようです。
私もテレビを付けた時に、あのテレビ東京までもがミサイル発射のニュースを取り扱っているのを見て「こりゃ一大事だ・・・」と感じたものです。
朝早い時間、Jアラートでたたき起こされた方もいらっしゃると思います。2017年8月29日、午前5時58分、北朝鮮により弾道ミサイルが発射されました。
ミサイルは最高高度550kmまで上昇、約14分間で2700kmの距離を飛行し、6時12分に襟裳岬の東方約1180kの太平洋上に落下しています。
早朝という時間帯もあり一部の電車や新幹線は一時運転見合わせ、運休となるなど日本人の生活に少なからずダメージを与えました。
Jアラートが鳴ってからミサイル着弾まで4分だった事もあり時間的な猶予がなかったことから、
「逃げる時間なんてないよ・・・」
といった声や、
「どこに逃げればいいっつーの!」
というような声が多く聞かれました。
しかし、少しでも生存確率を上げたければ、まず生き残るための行動をとるべきです。
具体的にどのような対処をすれば良いのか予め知っておくことが大切です。とるべき行動についてお伝えしますので、ぜひ頭に叩き込んでください。
ミサイルの飛行時系列
8月29日当日朝の、実際のミサイル飛行時系列は次の通りです。
北朝鮮がミサイル発射 : 5時57分ごろ
Jアラート警報 : 6時2分
北海道上空通過 : 6時6分ごろ
太平洋上に落下 : 6時12分ごろ
つまり、Jアラート受信から日本上空に達するまで4分しかない事になります。つまり私たちがミサイルの発射を知ってから避難に充てられる時間はわずか4分程度なのです。
さらに、もしもより日本海側で着弾するようなことがあれば、この時間的猶予はさらに短くなる可能性はあります。
しかし、避難行動や何かしらの対処をするための時間は0ではありません。0でない限り何かしらの行動ができるはずです。
弾道ミサイル落下時の公式な推奨行動
ミサイルが接近している時の避難行動については、「内閣府国民保護ポータルサイト」に掲載されています。
次の行動手順書を確認してください。
実際に次のような行動をとる事で生存率を上げる!
ミサイルの脅威から身を守るための具体的な行動を、知識として頭に入れておきたいところです。
地下に避難する
屋外にいる時にJアラートを受信した場合、地下鉄の駅や地下のショッピングストリートなど、地下空間に避難します。地下の空間が防空壕の役割を果たす事になりますね。
地上で野ざらしでいるより、遥かにミサイルの衝撃を抑えられます。
頑丈な建物の中に入る
やはり屋外にいるとき地下空間が周囲に存在しない場合は、コンクリート製などの頑丈な建物に逃げ込みます。
建物をシェルターとして活用するわけです。やはり屋外にいるよりも爆風などを防ぐ大きな手段となり得ます。
柱に囲まれた空間に逃げ込む
自宅であれば風呂場など柱に囲まれた空間に避難します。これは柱が多い場所の方が耐久度が高いため、ミサイルの爆風に耐えられる可能性も上がるからです。
逆に柱や壁が少ない広々した空間は爆風がそのまま突き抜けるために危険度が上がってしまいますから、そのままそういった場所に残る事は避けたいです。
これは地震時の避難とは逆の動きになりますね。地震の場合は狭い場所に留まるとつぶされる可能性がありますが、ミサイルの場合は爆風をしのぐために狭い空間が有用です。
物陰に隠れる
上記の「柱に囲まれた場所に避難」にも関連しますが、できるだけ「壁」によって外部から遮断された場所に隠れます。
第二次世界大戦時、原爆投下により多くの人が犠牲となりましたが、直接的に熱線を浴びなかったために助かった、という人もいます。
つまり、なるべくミサイルの熱・衝撃に身をさらさない場所に逃げ込むべきなのです。その一つの手段が「物陰に隠れる」ということになります。
窓から離れる
自宅・外出先の建物どちらにいるかを問わず、窓から離れましょう。
ミサイルの衝撃で窓ガラスが吹き飛んだ場合、その近くに居ればガラスのシャワーをモロに浴びる事になってしまいます。
頭を抱えて伏せる
屋内でも屋外でも基本的には腕で頭を守るように覆い、地面に腹ばいになりましょう。
銃撃でも爆発でも衝撃は地面と水平方向に進みますよね。よって直立して立ってしまっていると、モロに衝撃を食らってしまう事になります。
地面に水平に伏せる事で衝撃を少なからず軽減することが可能となるのです。
布団などで体を隠す
身体を無防備にさらけ出している場合、爆風で飛ばされたガラスなどの破片でケガを負ってしまう可能性があります。
「物陰に隠れる」にも通じますが、自宅であれば布団や毛布といった布を体の周囲に置くことで、衝撃を緩和することが可能です。
車両の中にいる場合
車に乗っている場合は燃料に引火する可能性があるため、速やかに停車して避難します。
しかし高速道路走行中や、周囲に避難場所がないなど屋外に出る事が危険である場合は、安全な場所に停車して車内で姿勢を低くし、腕で頭を覆いましょう。
鼻と口をふさぐ
生物化学兵器が使用されている可能性もあるためミサイルが近隣に着弾した場合、口と鼻をハンカチで覆って直ちに屋内や風上に避難します。
屋内や車内にいる場合、すぐに換気を止め窓を閉める事で生物化学兵器の侵入を抑える事が可能です。
家族の避難場所を決めておく。防災グッズも忘れずに。
万が一ミサイルが着弾してもこれまでご紹介した方法で難を逃れる確率を上げます。そして生き延びた後は避難です。
家族の避難場所を前もって決めておきましょう。これはミサイル発射時だけでなく地震やその他の災害の時にも非常に大切な事です。
また避難先で必要な物資が無く苦労するという話はよく聞きます。よって「防災グッズ」もあらかじめ確保して家の中に置いておきたいものです。
特にリュックなど手軽に持ち出せるものに必要な物資を詰め込んでおくと良いでしょう。
必要な物資をリュックに詰め込んだ防災グッズの決定版はこちら→「Defend 防災セット」
まとめ~もしもミサイルが降ってきたら~
「逃げる時間がない」
「逃げる場所なんてない」
と、日本の今の状況を否定して嘆くのは簡単です。
しかし自分そして家族など大切な人たちの命が懸かっているのですから、思考停止している場合ではありません。
少しでも生き残る確率を上げるための行動をとるべきです。
警報から数分間のあなたの行動があなたの命、そして大切な人の命を救う事に繋がるはずです。
危機的な状況だからこそ自分がすべき事を整理しておくことが必要なのです。
—追記—
9月15日早朝、またしても北朝鮮によるミサイルが日本上空を通過しました。午前7時ちょうどにJアラートが鳴り、7時6分ごろに北海道から太平洋へと通過したようです。
やはりJアラートが鳴ってから5、6分ほどで日本へ到達しますね。少ないながらもこの時間の中で、自衛行動をとりましょう。
最後までお読み頂きありがとうございます。もし少しでも役に立ちそうだと思われたら、ソーシャルメディアでの共有をお願いします。
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