不夜城のように夜な夜な明かりのついている会社、組織ってありますけど、深夜までやらなきゃならない仕事って何なんだろうな、とよく思います。
うちの会社でも残業が慢性化して長時間労働の巣窟になったりしている組織は多いです。
夜遅くまで残業して心身ともに疲れる毎日で人生楽しいか・・・?
と問いかけたくなります。
仕事は楽しい物じゃないぞ!
なんてことを言う人もいますが、「辛くてきつくて苦しい取り組み=仕事」が人生の大部分の時間を占めるなんて悲しすぎませんか?
残業を減らせば仕事が楽しくなるかと言えばそうとも限りませんが、慢性的な長時間労働が幸せのためにプラスになるとはとても思えません。
自分の意志に反する長時間労働・残業が発生する理由とその改善方法について書いてみたいと思います。
実際に自分の職場の惨状などを元に書いてみた!
長時間労働・残業の弊害
長時間の残業の何がまずいのか。
残業そのものが悪いのではなく、意思に反した長時間の残業が問題だという事前提で考えてみます。
心身の調子を崩す
慢性的な長時間残業は「働いた結果、働けなくなる」という本当に無為な結果に繋がってしまいがちなのが問題ですね。
働いているのが人間である以上、長時間労働による睡眠不足や運動不足、そしてストレスによって生物学的に心身の調子を崩すことなど当然想像できるのですが、働けなくなるほど調子を崩して初めて
あぁ、もっと働くのをセーブしてたらなぁ
なんて後の祭りになってしまうわけです。
身体を壊してから遅いのは分かっているはずなのに、限界を超えて頑張ってしまうんですね・・・。
家族との時間が失われる
何のために仕事をしているか、と言えば、家族のいる人なら「家族のため」という方が多いでしょう。
それなのに長時間の残業によって家族との時間が取れない!なんてことになれば本末転倒です。
仕事はお金のためだから・・・
という声も聞こえますが、日中親の顔を見る事の出来ない子供の立場に立つと、それでいいのか、という疑問が大いにあります。
あるいは家事育児を配偶者に任せっきりで、自分は長時間残業を言い訳に全く家の事に関与しない、というのも良い事なのか・・・?という思いもあります。
悪しき習慣が会社の存続に関わる
会社側から見ると、長時間残業が当たり前の職場は、それが“是”としていつまでもその状態が続くことになり、会社として世の中から取り残されていく可能性があります。
・若手社員がすぐに辞める
・精神疾患患者が絶えない
・業績が上がらない
などなど、これからの時代に残れない会社になってしまいそうです。
会社は人で成り立っているのだから、人が寄り付かない会社はいずれ淘汰されていく。
仕事を長時間化させる要因とその対処法
長時間の残業はなぜ生まれるのか、私の職場や会社全体を俯瞰してみて現状を挙げてみました。
他の会社でも一般的に当てはまるであろう内容です。
そしてそれぞれに対する改善策についても好き勝手書き殴ってみましたのでご覧ください。
業務を増やすばかりで減らす概念がない
あなたの職場にも
仕事量が多すぎてきつい。。
仕事が次から次へと溜まっていく
なんて人、いませんか?
新しい仕事が降ってくる一方、今までの業務もそのまま残るので、仕事は増えていく一方になりがちなんですよね。
新しい仕事を増やすなら、止めるべき古い業務を決めて実際に取りやめる、くらいの事をしないとダメだと思います。
特に管理職は仕事を振るだけでなく、仕事を削る事にも注力してほしいんですよね。。
本業に関係ない雑務が多すぎる
「業務を減らす概念がない」にも通じるところではありますが、やらなくていい仕事をやりすぎなんです、みんな。
仕事を分類すると、下記4つに分かれると考えています。
① しなければならない仕事
② した方がいい仕事
③ しなくてもいい仕事
④ してはいけない仕事
その内、やるべき仕事は①だけだと思うんですよね。①以外は雑務、やらずに捨ておく仕事にすべきです。
そもそも④は行わない業務として皆納得だと思いますが、②と③をせっせとやっている組織・人が多すぎる・・・。
自分の職場でも、「②した方がいい仕事」をたくさん抱えている人がいる・・・。
「した方が良い仕事」は本当にするべきなのか、はよく考えた方が良いです。しなくてもどうにかなるなら思い切って止めるのもアリです。
その業務をやる事で80%が90%になる事に力を使うべきなのか、80%でもいいのではないか、とちゃんと考えて欲しいんですね。
さらには「③しなくても良い仕事」ですらやろうとするからタチが悪いです。力の入れどころを間違っています。
会議・打ち合わせが長すぎる
うちの会社でも、人と議題を多く集めて、だらだら3時間の会議をする、なんてことがザラにあります。
大半の人は会議の内容聞いてなかったり関係ない人が出ていたりとかありますからね。
例えば単価3,000円の社員30人が3時間拘束されたら、
30人×3時間×3,000円 = 27万円
もの稼働費が吹っ飛んでいる事をよく理解した方がいいです。
現金でお金を払う事は敏感な人も、なぜか稼働×時間でも金銭的なコストが発生している事を意識しない人は多い。
会議は極力短く、関係ない人は呼ばずに少数で決め切る、という事が大事ではないでしょうか。
大勢を呼ぶ会議では、多くの人で何となく決める事で誰も責任を取らずに誰も積極的に動かない、なんてことになりがちなので、会議の開催の仕方を変えるべき組織が多いのではないでしょうか。
「長時間働く人が偉い」という風潮がある
日本的というか、なんというか、高度経済成長期の余韻で、長く働くことで生産性が上がると信じている人が未だいるのに驚きを隠せません。
確かに、大量の製品を大量に生産して大量に消費する時代はそれでよかったかもしれませんが、個人の時代と言われる今はそんなやり方が通用するとはとても思えません。
逆に旧態依然な職場として人が離れて行ってしまう要因になりそうです。
とは言え、年齢や役職の上の人が「長時間働く人が偉い」と考えていたとすると社員は従わざるを得なくなるので中々変わらないんだろうな、とは思います。
「仕事を最短で切り上げて早く帰る人が偉い」という風潮に切り替えて行かないとな、と思いますね。
自分はなるべく定時で帰る事を実践しているぞ。
小さな一歩ですが、そんなうねりが起こるといいなと考え、地道に実践していきたいです。
制度的な面でも残業という名の「時間を増やす」という概念ではなく、「上限が決まった時間を切り崩していく」という概念があると面白いとは思うんですけどね。。
ただ、それをやっちゃうとただの残業減らしで社員が逆に苦しむことにも繋がりそうなので、難しところではあるんですけどね。。
他の人が残っているから帰りにくい雰囲気がある
これも不思議な慣習ですが、
同僚が残業しているので、自分だけ変えるのは気が引ける・・・
という人が多いですね。
その結果、ダラダラ残業する人が増える、そして長時間化する残業のために心身に疲労が溜まり生産性が落ちる、そしてまた残業せざるを得なくなる、という悪循環ですよ。
定時で仕事が終わっているなら「きっぱり帰る」、という事を実践すれば良いんですが、確かに若手社員などの場合は帰りづらさを感じちゃいますよね。
であれば、上司が率先して早く帰る、社員に早く帰る事を促す、という事を習慣化していくといいのではないかな、と思います。
もちろん、業務量をちゃんと定時で終わる量に調整した上でな。
そもそも早く帰る人がいた時に、
「俺がまだ残っているのにあいつはもう帰るのか!」
なんて考える人がいるのがダメなんですよね・・・。
定時で帰れない人は自分の仕事の進め方が悪い、と自分を責めるべきですよ。或いは仕事量がおかしいなら上司交えて是正すべきです。
「早く帰る事は良い事」と考える人が多勢になる社会にしていきたいですね。
形骸化していたり無駄でしかないルールがある
どう考えても無駄な稼働が発生する「よく分からないルール」があったりするのが厄介ですね。
ルールはルールだからそれに従って業務をしなければならないわけだが「どう考えても無駄」、みたいなルール・・・。
作った当時は業務にマッチしていたかもしれないけど、今の業務に当てはめるとおかしい部分があるのなら、ルールを見直せばいいんですよ。
でもそういった是正をしないから「だらだら」とおかしなルールに従って仕事をせざるを得なくなる。
ルールを見直す風潮がないんですよね・・・。
なんでルールを見直すことをしないかと言えば、ルールを変えるのが面倒だから、という事もあるみたいです。
ルールを変えるためには上司とすり合わせて部長の決裁を取る、といった回りくどい処理が必要だったりしますからね・・・。
おかしなルールがあるなら気軽に変えられるような手順にしておけばいいだけなんですけどね・・・。
やたらと責任を分散させたい日本のしきたりそのものだよね・・・。スピード感のない会社・組織が多すぎる。。
システム化されていない
手順が定まった業務を未だに人手でやっていては労働力の使い方としてはもったいないと言わざるを得ません。
システムに任せられる業務はどんどんシステム化していけば、人間は本来人間がやらなければならない業務に集中できるようになります。
人間がやらなければならない業務とは、新しいやり方を編み出す、とか想像的なセンスが必要なタスク、などですかね。
たまに、エクセルでマクロを組んで自動化したりすると、そのやり方に反対する人がいますが、ナンセンスですね。。
「楽をするな!」
「俺も苦労したんだ!お前も苦労しろ!」
みたいな的外れな考えをする人が未だにいる状況に辟易する事があります。
仕事なんて楽してなんぼ、同じ成果を上げられるなら楽せにゃ損!くらいの気持ちで良いんですよ。
浮いた時間で他の業務が出来るのだからむしろ良い事ですよ。
まとめ
以上、長時間の残業が減らない理由とその改善法について、自分の経験を踏まえて色々と書いてみました。
残業が無くなればそれでいい、ではなく、働く事をポジティブに捉えられるような制度・考え方に変わっていくようにするにはどうしたらいいかを考えていくべきだと思うんですよね。
杓子定規に残業を無くすだけで業務量が変わらなかったら、単に持ち帰り仕事が増えるだけ。それでは意味がない所か逆に悪化している事になる。
政府が推奨する働き方改革が「働かせ改革」なんて揶揄されるのは、とにかく残業を減らせばいい、くらいの制度でしかないからなんですよね。
通常勤務時間も残業時間もプライベート時間もちゃんと納得して、前向きに取り組める改革にするにはどうしたらいいのか、個人単位でも考えて出来るところから実践していきたいですね。
自分はまずは在宅勤務の積極活用と定時帰宅だ!
https://kaisei-eigo.com/quit-work-ensure-time
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