またまたパソコンいじりの時間です(笑)
パソコンいじりたい病に侵されている快晴さんぽだ
今回は「富士通のS936/P」をレビューしたいと思います。
これまで兄弟機のS935/K、S904/Hをいじってきました。
その上位機種ですね。
S936/Pは、今でも使われているSkylake世代のCPU Core i5 6300Uを搭載している。
i5 5300Uを搭載したS935/Kからどれほど性能がアップしたのか確認してみたいと思います。
兄弟機もディスプレイにはフルHD以上のIPS液晶を搭載していましたが、今回ももちろん搭載していて、やっぱりディスプレイ品質は素晴らしいですね。
TN液晶はもう見たくないレベル。
ビジネスの場で使われていた個体が流れてきたものと思われ、中古で安価に入手しました。
富士通のS936/Pの性能や使いやすさってどう?
という疑問をお持ちの方はぜひ参考にしてください。直近の弟機であるS935/Kと比べて行くことにします。
富士通ノートパソコン LIFEBOOK S936/Pの外観と内観
まずは写真で本機の見た目や内部を見ていきましょう。
S935やS904から大きく変わってはいないが、バッテリーの固定方法が若干変化している。
S936/Pの外観
見た目はS935/Kとそっくりですね。
↓S936/Pの全体を見てみます。
↓パームレストやキーボードなど、全体的にかなり綺麗な個体を入手する事が出来ました。
ビジネスの場でそれほど酷使されていなかったという事か・・・。
仕事しない人が使っていたのかもしれません(笑)。中古PC市場的には願ったりですが・・・。
↓天板です。こちらも大きな傷もなく美品レベルです。
↓裏ぶたも同様、傷や凹みもほぼなく、綺麗ですね。
↓側面のインターフェース類。S935/Kからほぼ変わっておらず、相変わらず豊富なレベルです。
光学ドライブは付いていませんでした。ビジネス用なのでまぁ仕方ないですね。
S936/Pの内部
S936/Pの内部を見ていきます。
↓再掲ですが、裏ぶたのネジを外すと内部へアクセスできます。
ネジの外し方がS935から若干変わっているが、すぐ分かるレベル。
バッテリーも取り外してから行いましょう。
バッテリーの爪の構造もS935から変わっていて少し戸惑ったが、慣れればこっちの方が良いかも。
↓S936/Pの内部です。
インターフェースが増えているのが面白いです。SATAに2.5インチHDDが接続されていますね。
m.2(?)も2個ほど付いていますが使われていませんでした。ストレージなどを増設できるのかもしれません。
↓CPUグリスを塗りなおしておきました。このS9xxシリーズはヒートシンクが独立で取り外せるのが良いですね。簡単に外せるのでCPUグリスの塗り直しも簡単です。
今回ちょっと気まぐれで別のグリスを使ったのですが、塗り直しにはやっぱり「Arctic Silver5」がおすすめです。
↓若干気になったのが、GPU部分にヒートシンクが接していない事なんですよね・・・。GPUに負荷を掛けた時がちょっと心配・・・。
なんでこんな構造にしてしまったんだ・・・。前のようにGPUにもヒートシンクが乗っかるようにしておけば良かったのに。。
富士通ノートパソコンS936/Pのスペック
S936/Pのスペックを見ておきましょう。
S935/Kからどれほどのスペックアップを果たしているのか楽しみです。
CPU | Core i5 6300U(2コア4スレッド)(2.4GHz、ブースト3.0GHz) |
内蔵GPU | Intel HD Graphics 520 |
メモリ | メモリ 4GB×1(DDR4-2133 マザー直付け) |
ストレージ | ストレージ 500GB HDD(SATA3.0) |
ディスプレイ | ディスプレイ 13.3インチ非光沢IPS液晶 1920×1080ドット |
無線機能 | 無線機能 IEEE 802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth v4.0 |
インターフェース | USB-TypeA(USB3.0)×3、1000Base-TのLAN×1、SDカード |
映像出力 | RGB×1、HDMI×1 |
OS | なし → Windows10Pro 64bit(自動的にライセンス認証) |
サイズ | 31.58×21.4×1.98cm |
重量 | 約1.3kg前後 |
メモリはマザーボード直付けで4GB乗っていたのでこれで乗り切る事にしました。ただこれだとシングルチャネルですね。
本当は4GBを1枚増設して合計8GBのデュアルチャネルにすれば万全なんだと思いますが、コスト優先という事で・・・。
ちなみにメモリはこの機種からDDR4にランクアップしています。長らくDDR3だったので、メモリの規格が変わるのも何だか感慨深いですね。
また、ストレージも搭載してあった500GBのHDDをそのまま使います。本当はSSDが良いんでしょうけど、久しぶりにHDDの”遅さ”も経験しておこうかと・・・。あとコスト的な面もあり・・・。
CPU「Core i5 6300U」のスペック
この機種の目玉、Skylake世代のCore i5 6300Uのスペックを見ていきます。
S935/Kが搭載するi5 5300Uとの比較になります。
↓CPU-Zを見てみましょう。
スペック上は周波数が若干上がった程度に見えます。
詳細スペックを表にしてみます。
富士通S936/P | 富士通S935/K | |
CPU世代 | 第6世代Core(Skylake) | 第5世代Core(Broadwell) |
CPUコア | Core i5 6300U | Core i5 5300U |
コア数/スレッド数 | 2/4 | 2/4 |
周波数 | 2.4GHz(ブースト3.0GHz) | 2.3GHz(ブースト2.9GHz) |
キャッシュ | 3MB | 3MB |
TDP | 15W | 15W |
表にしてみても、そんなに変わっているようには見えないですね・・・。
ところが実際の性能を測ってみると結構とんでもない事になってます。後ほどご紹介します。
↓CPU-Zのマザーボード情報を見てみます。
↓メモリの情報です。
一番大きな変化はDDR4に変わった事ですね。今回はマザー直付けのメモリ4GBのみなのでシングルチャネルとなっています。
S936からマザー直付けが4GBに変わったわけです。S935までは2GBでした。
GPU「Intel HD Graphics 520」のスペック
続いて内蔵GPUであるHD 520のスペックを見てみます。
ナンバリング規則が4桁から3桁に変わってますね。
↓GPU-Zの情報です。
主なスペックを表にしてみました。
S936/P i5 6300U | S935/K i5 5300U | |
GPUコア | Intel HD Graphics 520 | Intel HD Graphics 5500 |
Shader数 | 24 | 24 |
ROPs/TMUs | 8/16 | 4/8 |
Pixel Fillrate | 2.4GPixel/s | 1.2GPixel/s |
Texture Fillrate | 4.8GTexel/s | 2.4GTexel/s |
メモリバンド幅 | 17.1GB/s | 25.6GB/s |
ベース動作周波数 | 300MHz | 300MHz |
最大動作周波数 | 1000MHz | 90MHz |
Shader数こそ24Unifiedと変わっていませんが、ROPs/TMUs、Pixel Fillrate、Texture Fillrateが2倍になっています。
メモリがシングルチャネルなのでメモリバンド幅はS935/Kに劣っていますね。
この当たりのスペックの凸凹が性能にどれほど影響を与えるでしょうか。
ストレージの比較
あまり意味はありませんが、ストレージの比較をしておきます。
S936/PはHDD、S935/KはSSD搭載です。
せっかくなのでHDDの遅さを体感してみたいと思います・・・。
富士通ノートパソコンS936/Pベンチマーク
さてお待ちかね、S936/Pの実性能をベンチマークで測っていきたいと思います。
性能アップはいかほどか!!
CPUベンチマーク:CineBench R15
まずはCPUの性能を見ていきましょう。
↓CineBench R15の結果です。
仕様的にはそれほど変わったようには見えなかったi5 6300Uですが、5300Uに比べて性能は大幅にアップしていました。
表にするとこんな感じです。
Cinebench R15 | S936/P(i5 6300U) | S935/K(i5 5300U) | 何倍か |
シングル | 122 | 110 | 1.1倍 |
マルチ | 288 | 232 | 1.25倍 |
という事で、シングルのみならずマルチ性能も大幅アップです。
↓CineBench実行中の周波数と温度を見てみるとそのカラクリが分かりました。
なんと周波数が2373MHzから2894MHzまで、実に1.2倍以上に上がっていました。
この周波数上昇によりベンチマーク結果が伸びたと思われます。
その影響でCPU温度がかなり高くなってしまっていますね。とは言え90度程度に収まってはいるので問題ないレベルではあります。
Skylakeはギリギリの温度を見定めて限界まで周波数を高めて性能を出している、という事か。
Haswell→SkylakeでCPUの動きが変わった事が見て取れるベンチマーク結果でした。
3Dベンチマーク
続いて3D系の実性能を見ていきます。
内蔵GPUのスペックは確かに上がっています。一方メモリバンド幅はチャネル数の影響で若干低くなっています。
どんな性能になるだろうか。
ドラゴンクエストX
まずは内蔵GPUにとってそこそこの負荷を掛けられるドラゴンクエストXでベンチマークです。
↓ベンチマーク結果です。(標準品質、1280×720)
10%ほどの性能アップを果たしていますね。メモリバンド幅的には不利ですが、GPU性能の上昇で押し切ってしまいました。
Skylake世代の内蔵GPUの性能、恐るべし・・・!
デビルメイクライ4
続いて、こちらもそこそこの負荷となるデビルメイクライ4です。
↓ベンチマーク結果はこちら。(1280×720、DirectX10.0)
見えにくいので表にしてみます。(値はfps)
1280×720 DirectX10.0 | S936/P(HD Graphics520) | S935/K(HD Graphics5500) |
シーン1 | 63.80 | 63.52 |
シーン2 | 56.32 | 57.10 |
シーン3 | 73.20 | 75.01 |
シーン4 | 50.03 | 50.02 |
ほぼ一緒です。誤差程度の差しかありませんでした。
このベンチマークでは、GPUの性能アップとメモリバンド幅による性能ダウンが拮抗した、という事でしょうか。
3DMark2013
3D系最後のベンチマークは3DMark(2013年発表)です。軽負荷から重負荷まで3種類のベンチマークが走ります。
↓ベンチマーク結果です。
表にしてみました。
S936/P(HD 520) | S935/K(HD 5500) | 性能アップ率 | |
Fire Strike(重め) | 687 | 629 | 約9% |
Cloud Gate(中くらい) | 5,289 | 4,578 | 約15% |
Ice Storm(軽め) | 40,250 | 37,875 | 約6% |
順当に10%前後の性能アップとなりましたね。
という事で、メモリバンド幅の低さを補って余りある内蔵GPUの性能を垣間見る事が出来ました。
メモリを増設してデュアルチャネルにすれば更なる性能向上が見込めるわけだ。
Diskベンチマーク:Crystal Disk Mark
あまり意味はないですが、ストレージの性能を見ておきます。
いや~、HDDの読書速度の遅さはやはり如何ともしがたいですね・・・。実際に使っていても若干のモタつきを感じます・・・。
昔はこれが当たり前だったのだ。人間、高性能な方に慣れると、低性能の方はもう使ってられなくなる・・・。贅沢なものだ。
ディスプレイの見やすさ~広大なフルHD:1920×1080~
S936/PもS935/Kに引き続いてフルHDのIPS液晶を搭載していまして、その品質は折り紙付きです。
↓IPSという事で視野角が広く発色も良いので、非常に見やすいディスプレイですね。
TN液晶は見たくない・・・。でも会社で使わされてる・・・。
↓フルHD(1920×1080)のディスプレイは、一般的な1366×768の約2倍の面積を誇ります。
画面を広く使う事が出来るのだ。
バッテリーの劣化具合
今回入手したS936/Pは77Whという大容量バッテリーを搭載していました。非常にラッキーです。
↓しかも劣化は5%ほどに留まっていて、相当な長時間駆動を期待できるバッテリーですね。
ノートPCのバッテリーって大事。ACアダプタ無しでも安心して動かしたい。
まとめ~富士通のS936/PはSkylake世代CPU搭載のパワフルなノートPCだった!~
以上、富士通LIFEBOOK S936/Pのレビューをお届けしました。
Skylake世代の超低電力版CPUを搭載する事で性能が底上げされた感がありますね。
メモリもDDR4へと世代交代し、シングルチャネルによる性能の低さを補う事が出来ています。
世代が変わると一気に性能が上がるよね。
中古市場では1.5万円~2.5万円程度で入手出来ますので、安くて性能が高くて薄型軽量の3拍子揃ったノートパソコンが欲しい方はぜひヤフオクなどで見つけてみて下さい。
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