TOEICを「楽してマスターしたい」って考えていますか?
私は一時期考えていました。TOEICの勉強は単語帳と問題集1、2冊程度で「効率よく」勉強して、スコアを上げようとしていたんですね。
しかしある程度のスコアで頭打ちになりました。
「楽して」「効率よく」「質を高めて」
いずれも耳障りの良い言葉です。「質を高め」れば、自分も楽にうまく、上手に、能力を伸ばすことが出来るのでしょうか?
世にあふれる「楽をしてもいいんだよ?」マインド
書店でTOEICの教材を眺めていると、次のようなタイトルの本が結構あります。
「1週間でスコア100点アップ!」
「1日5分の勉強で確実に英語力を向上!」
「聞き流すだけでリスニング力アップ!」
人間というもの楽できるなら楽したいものです。気持ちは非常によく分かります。人間は楽な方に流れて行きますからね・・・。
ただ、自身の経験として「楽をした」ら「楽をした」分の結果しかついてきませんでしたね。
上のTOEICの話もそうですし、仕事でも思い当たるふしはあります。そんな人も多いのではないでしょうか?
「楽をしてもよい」の裏にあるもの
勉強法にしろ仕事などのお金稼ぎにしろ、世の成功法は綺麗なやり方としてまとまっています。
耳障りのいい言葉で表現されていて、いかにも自分にも出来そうな気がしてきます。しかし、実際にやってみれば苦しいことも多々あるわけです。或いは安易な気持ちで真似してもうまくいかない事が大半ではないでしょうか。
つまり成功体験を元に同じようにやろうとしても、結局は膨大な量をこなす必要があったり、難しい作業があったりと一筋縄ではいかないことが大半です。
そりゃそうですよね。楽をしてみんなが成功できるならこの世は成功者だらけ、負け組なんていない事になります。
しかし今の日本は「給料が上がらない」「生活が苦しい」「生きるのが辛い」といった閉塞感を抱いている人が多くいます。全員が全員成功できるわけではないのです。
すごく綺麗にまとまっているように見える成功勉強法は先人の実体験を元に構築されていますが、その裏には膨大な泥臭い作業があったはずなのです。綺麗な言葉を額面通りに受け取ってはいけないのです。
「楽」の裏には圧倒的な作業量であったり苦難への直面と突破など、綺麗なまとめ文章には登場しない様々な泥臭さが内包されています。
今何かに取り組んでいる人、これから何かに取り組もうとしている人は、そこまでイメージして覚悟を決められるかどうかが重要です。
TOEICの教材の選び方
TOEICの勉強であれば「楽して勉強しても大丈夫!」的なうたい文句に踊らされないようにしてください。
どんなに効率的な方法だとしても結局は「語学」ですよ?赤ちゃんや子供が数年もかけてやっと習得できるものです。ましてや私たちは子供の頃のような吸収力はもうありません。時間がかかるのは当然なのです。
このブログでは短期間でのハイスコア達成をうたっていますが、それでも「3か月」という期間を設定しています。しかもかなりの量をこなす事も提示しています。
おすすめしているリスニングの勉強法であるシャドーイングも、かなり苦労しながら続けました。
TOEICの問題集を選ぶのであれば、
「楽しよう!」
ではなく
「しっかりやってしっかり伸ばそう!」
と書いてある物を選ぶことをおすすめします。
勉強だけじゃなくて全ての事に言える
仕事だってそうですね。新しい仕事に取り組むときは何をしてよいか手探りで始めます。最初から楽をしようとしてもどう楽をすればよいのかすら分かりません。
まずは量をこなす必要があるのです。経験を積む過程が必要です。
趣味だって同じ。
マラソンで走るのが趣味の人も最初は1km走るのだって苦労したはずです。徐々に距離を伸ばしていって、ハーフやフルといった距離を走れるようになります。その間には相当な量のトレーニング、走り込みを続けています。
「量をこなす事で質向上に繋がる」ことを、「量質転化」の法則といったりします。
圧倒的な量をこなした先に自分の目指す世界が見える、という事です。このことを意識すると中途半端にやめてしまったり投げやりになったりといった最悪の事態を防ぎ、成功に一歩近づく事が出来るでしょう。
0から1を生み出すより、1を100まで伸ばせ
新しい価値は既存のやり方の組み合わせ、とはよく言われる事です。0を生み出すのは相当に困難な道です。既に存在し定評のある手法を自分なりに咀嚼して取り入れて行くのが成功への近道です。
あのアインシュタインの相対性理論だって、それまでの数学の理論だったり、物理体系だったりがなければ生まれていません。
過去の先人たちが培ってきたノウハウ、やり方を組み合わせる事で、人は新しいものを作り出しているのです。
勉強も同じです。誰でも楽をしてほとんど勉強しなくても伸びる、そんな都合の良い「夢のような」方法なんてありません。
すでに存在する勉強法、問題集を組み合わせて、自分自身が取り組んでいくしかないのです。
書店には質の良い教材が並んでいますし、スクールや通信教材なら長年のノウハウがこれでもかと詰まったものが公開されています。先人の知恵がつまっているのです。
全く新しい「夢のような方法」を探すのではなく、自分に合った「しっかり取り組める」方法を探してください。
まとめ~「楽をする」とはどういうことか~
「楽をしても大丈夫だよ!」と言う人は圧倒的な量の作業を苦労しながら泥臭く継続した人、或いは「楽をしたい人間」の心理に付け込んだ商材を売りつけようとしている人、という事を理解、イメージしてください。
楽してよい「夢のような方法」を探してしまう人は、その視点が抜けてしまっています。
自分がある程度の量をこなして経験を積んでいるのであれば、楽をするための方法を探して効率的にやっても良い、というよりは自然と楽をする方法を編み出せるようになってきているはずです。
しかし自分がまだ初心者或いは始めてもいない勉強や仕事の場合は最初から楽をしようとするのではなく「まずはやってみよう」の精神で取り組んでみましょう。
TOEICで言えば「楽をして簡単にスコアアップ出来る方法」などないんだ、という心持ちで
勉強をしないと忍耐やモチベーションが続かずにそもそも勉強を途中でやめてしまうかもしれません。
そうなれば目標到達なんて不可能になってしまいます。
「楽」というのは「勉強を楽にやる」ではなく、目標スコアを達成した時の「楽しさ」という意味としてとらえてみてください。
つまり「楽」は最初にするものではなく、地道に実直に取り組んだ結果としてついてくるものなのだと考えてみて下さい。
「楽は最初にするな。最後に楽しめ」
を心に刻んでみると、何事もうまく回りだすかもしれませんよ。
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