甲子園屈指の名勝負!中京大中京対日本文理~奇跡の猛追!君はあの暑い夏を覚えているか

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今年の甲子園、そして今年の夏が終わろうとしています。

毎年夏になると思い出す「あの暑い夏」、そう新潟県「日本文理高校」対 愛知県「中京大中京高校」甲子園決勝戦は忘れる事が出来ません。

2009年8月24日のことですからずいぶん昔ですが、私は昨日の事のように覚えています。

日本文理のあの奇跡の追い上げは観戦する者を魅了し、生きる勇気すら与えてくれたのではないかと思っています。

あの夏の甲子園を振り返りつつ、人生を生きる事についても考えてみたいと思います。

 

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2009年の甲子園決勝で何が起きたのか

甲子園の名勝負ランキングと題した雑誌で堂々の第3位にランクインするなど、あの鮮烈な追い上げには誰もが感動を覚えた事でしょう。

 

9回の裏、日本文理は4対10と大差で負けていました。しかもアウトカウントは2。つまりあと1アウトで試合終了、ゲームセットという場面です。

誰もが諦めのムードでした。日本文理の応援席はうなだれ、中京大中京は勝ちを確信していたことでしょう。しかし日本文理の選手たちは下を向いていなかったのです。

ここからまさかの怒涛の追い上げが始まるのです。私自身、信じられない光景でしたね。

野球は何があるか分からない、甲子園には魔物が潜んでいる、そんな陳腐な言葉では表せない攻撃を日本文理が展開したのです。

 

9回裏2アウトからが野球の始まりだ!

新潟県勢としては初の甲子園決勝戦です。新潟県民は新潟の高校が甲子園の決勝で戦っている事が信じられなかったかもしれません。

中京大中京の選手と比べると、日本文理の選手たちの体格は一回りも二回りも小さい・・・。選手層の厚さが違い過ぎるよ、と思ったものです。

そして9回裏、アウトを2つ取られもう後がない状態です。大量6点を追う状況は誰がどう見ても負け戦でした。

「ここまでよく頑張ったよ」
「伊藤も最後までよく投げ抜いたな」
「準優勝で十分じゃないか」

そんな言葉が聞こえてくるかのようでした。球場全体から。

しかし、ここからの日本文理の追い上げは球史に残る名場面の連続となります。

 

つなぐ野球

1番切手が2ストライクを取られながらも粘って四球を選び塁に出ると、2番高橋隼之介がファールで粘りまくった9球目、左中間を破るツーベースで1点を返します。

このファールで凌ぐ技術がすごすぎました。中京大中京の堂林は「何回ファールするんだよ!はよ空ぶってくれ!」そう思ったに違いありません。。

これで5-10。まだ5点差です。1点返したとはいえ、この時点でも中京大中京の勝ちを疑う人はいなかったでしょう。

3番武石がまたも粘りに粘り7球目をライトへ運びスリーベースヒットとなります。これで6-10、4点差です。

繋ぐんです。みんなが次のバッターへ繋ぎます。繋ぐことしか考えていないと言っていいでしょう。

このあたりから球場全体がざわつき始めます・・・

「あれ、何この日本文理の粘り・・・?」

 

そんな球場の雰囲気を察したのか、ここで甲子園の魔物がその姿を見せる事になります。

魔物「いっちょおもろいモノ見せてやるか!」

続く4番の吉田がサード方向にファールフライを打ち上げてしまい、

「あぁ、これで終わったな」

と誰もが思った瞬間、中京大中京のサード河合が何でもないこのファールフライを見失い、落球してしまうのです。試合は終わりませんでした

 

↓フライが打ちあがった時の日本文理 伊藤投手。「あ、終わったわ、これ・・・」っていう表情。

 

球場及びテレビの前の観戦者は「え、何これ・・・」と思ったことでしょう。私も思いました笑

粘りに粘り、繋ぎに繋いだ野球はまだ終わりません

 

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一球一球を見極める力

中京大中京のピッチャー堂林は吉田にデッドボールを与えてしまい堂林はライトへ、そして2年生の森本がマウンドに立ちます。

これ、森本君には相当なプレッシャーですよ。2年生ですしね。「堂林パイセン、ひどいとこでピッチャー降りちゃったなーやべー」てな心境だったと思います↓

 

堂林がこれまたカッコいいんですよね「顔」が。ガタイもいいし。なんかアナウンサーと結婚してましたよね(チクショー!)

しかしデッドボールを与えた時の堂林の顔は今にも泣き出しそうな顔・・・。ちょっとS心をくすぐられました笑

↓吉田にデッドボールを与えてしまった直後の表情。泣きだしそう。。

 

続く5番の高橋義人はフルカウントで例の如く粘りまくり、8球目を見極めフォアボールで出塁します。それにしてもここでボール球を見送ることできます?普通、手を出しちゃいますって。選球眼やばすぎ・・・

 

ちなみに日本文理は甲子園に来るまでに、フルカウントの場面を想定して打席に立つ「一球バッティング」という練習を重ねてきました。

追い詰められた時であっても冷静に判断し、甘い球は見逃さない、ボール球は確実に見送る、そんな練習を積み重ねてきたのです。

まさに一球バッティングの成果が現れたということです。これが繋ぐ野球に貢献することになるのです。

 

球場全体が一つに

さぁ満塁です。

6-10ということは一発同点のチャンスとなります。

球場の雰囲気が徐々に変わってきました。

「おいおい、日本文理粘り過ぎじゃね?」
「ここで満塁とか・・・」

 

そう、ここでバッターは伊藤、ピッチャー伊藤がバッターボックスに立ちます。甲子園を一人で投げ抜いてきたエース伊藤なのです。(日本文理、伊藤に頼りすぎよ・・・)

ここで日本文理側のスタンドだけでなく球場全体から「伊藤コール」が沸き起こります。

「伊藤!」

「伊藤!」

「伊藤!」

「いーとーぉ!!!!!」

 

バッターボックスに立つ選手個人の名前がコールされたことなど聞いたことがない、と野球解説者たちに言わしめたほどの異様な雰囲気の中、伊藤は三遊間を抜く2点タイムリーを放ちます。

そして朝日放送の小縣裕介アナウンサーの名セリフが響き渡ります。

「つないだ、つないだ! 日本文理の夏はまだ終わらなーーーーーい↑!」

声裏返ってましたね。そら声も裏返りますって。

 

これで

8-10

2点差です。試合はどっちに転ぶか分からなくなりました。こんな展開誰が予想したでしょうか。

打った時の伊藤のガッツポーズがかっこいいのなんのって・・・。

そして球場全体は息を飲み、熱気に包まれていきます・・・。

 

仲間を信じて

ここで日本文理は代打を送りだします。3年生の石塚です。

一つエピソードがあります。日本文理の中村主将がこの場面で大井監督に掛け合います。監督の指示に逆らうような真似をしたのは初めてと言っていいほどだったとの談話が。

「代打で石塚を出してほしい」

と。一緒にバッティング練習をしてきた仲間、誰よりも頑張ってきた仲間、こいつは必ず打つ!そう信じて

大井監督は選手の進言を聞き入れ、石塚を代打で送り出します。

そして・・・石塚は狙いすまして初球をレフト前に飛ばします。これで9-10、ついに

一点差です。

「一点差ぁぁーーー!」

アナウンサーの絶叫にも似た声が響き渡ります。

塁に出た石塚の笑顔が弾き飛びます。そして対照的に中京大中京のスタンドでは悲壮感が漂います。堂林はやっぱり泣きそう・・・。

凄い構図です。ちょっと前まで6点差ですよ?しかも9回裏。こんなん予想できませんって。

 

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終らない夏もいつか終わる

1点差。

なおもランナー1・3塁、ヒット一本で同点或いは逆転の場面です。

サードランナーの伊藤が帰れば同点の場面で、この回二度目の打席が回ってきた若林がバッタボークスに立ちます。若林は伊藤とバッテリーを組んできました。甲子園を投げ抜く伊藤を支えてきたのです。

ここは何が何でも伊藤をホームベースへ帰さなくては!という場面。

 

そして、2球目を振り抜いた強烈なライナーは

抜けたかに見えました!!

 

・・・がしかし、サード河合の真正面、一瞬のうちにグラブに収まりました

↓倒れ込む若林

 

猛烈な追い上げを見せた日本文理の攻撃はここで終わりを告げます。鮮やかな終局でした。

9-10でゲームセットです。日本文理は1点及びませんでした。

試合が終わり、両チームの選手たちが抱き合います。堂林の涙と伊藤の笑顔が対照的で眩しかったのを覚えています。勝った方が泣き、負けた方が笑う、そんな不思議な光景。今でも目に焼き付いています。

選手たち、そして試合を見た人たちの胸に「熱い何か」を残して、この夏の甲子園は幕を閉じたのでした。

 

どんな状況でも諦めないという事

という事で2009年、日本文理対中京大中京の甲子園決勝、それも9回裏からの怒涛の展開をご紹介しました。

9回裏2アウトという土壇場において、絶望的な状況であってもなお諦めずに攻撃を続ける選手たちの姿勢を見て、胸が熱くなったのを思い出します。それも楽しそうに野球してるんですよね。

 

この試合から感じた事は、

諦めない限り試合は終わらない

ということです。

まさに安西先生の「諦めたらそこで試合終了だよ」ですよ。こんなマンガみたいな事が起こるんだから現実も面白い。

私たちの人生に置き換えれば、自分が止めない限り仕事だろうが勉強だろうが、前に進める事が出来るんだ、という事です。

何をするにしたって

「こんなの俺には出来ないわ」
「もうやーめた。楽なことしよ」

こんな心持ちをずっと続けていては、やがて自分の人生が荒んでいくでしょう。諦めない心が人生を前に進めるのです。

 

もちろん時と場合によっては逃げる事が必要になる場面も来るかもしれません。でもそれは自分が壊れそうな時など特別な場合だけです。普段なんでもないような時から諦めまくっていては自分の人生はいつまで経っても好転はしないでしょう。

歯を食いしばって、でも楽しく生きて行く、それを思い出させてくれる試合でした。

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追い詰められたときこそ冷静に

追い詰められた時に思い出すのは、日本文理が練習したという「一球バッティング」の考え方です。フルカウントまで追い詰められた後に最適なボールを見逃さない、という考え方。

私に置き換えてみた時に、後がない場面で最適な判断を下すためにはどうしたら良いのか、今でも答えは分かりません。

ただ、ピンチに陥った時に自分の置かれた状況を一旦客観的に見るようにしたいとは考えています。もちろん難しいんですけどね・・・。

 

追い詰められた時にパニックになってしまえば、それは失敗、敗北に繋がります。自分を失くす所まで陥ってしまうかもしれません。

追い詰められたときこそ冷静になりたいものです

 

まとめ~甲子園の名勝負から考える人生~

いかがでしたでしょうか。球史に残る甲子園の名勝負を引き合いに、人生の何たるかを考えてみました。

「野球は9回からが本番!」を現実に見せてくれた甲子園、「諦めない心の大切さ」を教えてくれたあの暑い夏。

そして
人生もピンチになってからが本番!

だと思えるようになりました。人生はこれからも長く続きます。ピンチだって何回も訪れることでしょう。そこが私たちの人生です。

仕事や日々の生活の中で辛い事があっても、あの夏に見た「最後の最後まで諦めない心」を思い出し、これからも生きて行きたいと思います。皆さんの人生にも幸あれ。

 

今年も2009年の夏を思い出してひと踏ん張りするか!

皆さんもぜひ2009年の甲子園の決勝見て見て下さい。何かを感じる事が出来るはずです。

 

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